緯度経度の度分秒と10進数の変換|Exifの値の読み方と桁数の精度
写真のExifに入っている緯度経度は「35/1, 40/1, 5245/100」のような分数の並びで、そのままでは地図に貼れません。地図アプリの「35.681236, 139.767125」、案内図の「北緯35度40分52秒」、XMPの「35,40.8742N」と、同じ場所でも書き方はいくつもあります。この記事では、度分秒と10進数の相互の変換方法、Exifの値の読み方、小数点以下の桁数とおおよその精度、変換で間違えやすい点をまとめます。
同じ場所でも緯度経度の書き方はいくつもある
緯度経度は、角度を「度」で表したものです。1度より細かい部分を、60進数の「分」と「秒」で表すか、小数で表すかによって書き方が分かれます。東京駅の付近を例に、よく使われる書き方を並べると次のようになります。
| 書き方 | 例 | 主な使い道 |
|---|---|---|
| 10進数 | 35.681236, 139.767125 | Googleマップ、プログラム、スプレッドシート |
| 度分秒 | 35°40'52.45"N 139°46'1.65"E | 地図の表記、カーナビ、測量 |
| 度分秒(漢字) | 北緯35度40分52.45秒 東経139度46分1.65秒 | 日本語の資料 |
| 度と10進数の分 | 35°40.8742'N 139°46.0275'E | GPS受信機、XMP |
| Exifの値 | N: 35/1, 40/1, 5245/100 / E: 139/1, 46/1, 165/100 | 写真のExif(GPSLatitude・GPSLongitude) |
上の5つはすべて同じ地点を指しています。書き方が違うだけで、変換すれば相互に行き来できます。
度分秒を10進数にする計算
1度=60分、1分=60秒なので、分は60で、秒は3,600で割って度に足します。
- 1
式を立てる
10進数の度 = 度 + 分 ÷ 60 + 秒 ÷ 3,600
- 2
数を入れる
35度40分52.45秒なら、35 + 40 ÷ 60 + 52.45 ÷ 3,600 = 35 + 0.666667 + 0.014569 = 35.681236
- 3
南緯・西経ならマイナスを付ける
10進数では、北緯と東経をプラス、南緯と西経をマイナスで表します。ニューヨークのような西経の場所で符号を付け忘れると、東経74度の中央アジア(キルギスと中国の国境付近)を指してしまいます。
10進数を度分秒にする計算
- 1
整数部分が「度」
35.681236なら35度です。
- 2
小数部分に60を掛けた整数部分が「分」
0.681236 × 60 = 40.87416 なので40分です。
- 3
残りの小数にもう一度60を掛けたものが「秒」
0.87416 × 60 = 52.45 なので52.45秒です。合わせて35度40分52.45秒になります。
ExifのGPSLatitudeの読み方
写真のExifでは、緯度と経度がそれぞれ「度・分・秒」の3つの分数(有理数)で記録されています。北緯か南緯か、東経か西経かは、GPSLatitudeRef・GPSLongitudeRefという別の項目に「N」「S」「E」「W」の1文字で入っています。
| 項目 | 値の例 | 意味 |
|---|---|---|
| GPSLatitudeRef | N | 北緯 |
| GPSLatitude | 35/1, 40/1, 5245/100 | 35度・40分・52.45秒 |
| GPSLongitudeRef | E | 東経 |
| GPSLongitude | 139/1, 46/1, 165/100 | 139度・46分・1.65秒 |
分数を割り算すれば度・分・秒になるので、あとは前の章の式で10進数にします。機種によっては「35/1, 4087416/100000, 0/1」のように、分を小数で持たせて秒を0にしていることもあります。この場合も同じ式で計算でき、結果は変わりません。
Exifの写真チェッカーは、写真に入っている緯度経度を自動で10進数に直し、Googleマップ・地理院地図・OpenStreetMapへのリンクを出します。「緯度経度の変換」タブでは、手で入力した度分秒や、Exifの有理数をそのまま貼り付けて6つの書き方に変換できます。
小数点以下の桁数と、おおよその精度
緯度の1度は、地球のどこでもおよそ111kmです。そのため10進数の小数点以下の桁数から、その値がどのくらいの細かさで場所を表せるかの目安が出せます。
| 小数点以下の桁数 | 例 | 細かさの目安(緯度方向) |
|---|---|---|
| 2桁 | 35.68 | 約1.1km(町の範囲) |
| 3桁 | 35.681 | 約110m(街区) |
| 4桁 | 35.6812 | 約11m(建物) |
| 5桁 | 35.68124 | 約1.1m(建物の入口) |
| 6桁 | 35.681236 | 約11cm |
度分秒では、1秒が約31m、0.01秒が約30cmに当たります。スマホの写真のExifは秒を小数第2位前後まで記録していることが多く、記録の細かさとしては建物の入口が分かる水準です。経度の1度は赤道で約111km、北緯35度付近では約91kmと、緯度が高くなるほど短くなります。
変換で間違えやすい4つのポイント
- 緯度と経度の順番:Googleマップは「緯度, 経度」の順ですが、GeoJSONなど一部の形式は「経度, 緯度」の順です。日本付近なら、35前後が緯度、135前後が経度と覚えておくと取り違えに気づけます。
- 南緯・西経の符号:10進数ではマイナスを付けます。Exifでは値そのものはプラスのまま、Refの1文字で向きを表すので、変換するときに符号を付け忘れがちです。
- 分と秒の取り違え:「35.40.52」のようにピリオドで区切った書き方は、35.4052度ではなく35度40分52秒です。
- 測地系の違い:今の地図とGPSは世界測地系(WGS84・JGD2011)を使います。古い日本の資料にある日本測地系の値は、東京付近で400m前後ずれます。
写真に位置情報が入っているかの確認と、公開前の消し方は写真の位置情報を消す方法で、撮影日時を残して位置情報だけを消す方法はExifを画質劣化なしで消す方法で説明しています。
よくある質問
- 度分秒を10進数に変換する計算式は?
- 10進数の度 = 度 + 分 ÷ 60 + 秒 ÷ 3,600 です。35度40分52.45秒なら35.681236になります。南緯と西経の場合は、計算結果にマイナスを付けます。
- Exif の「35/1, 40/1, 5245/100」はどう読みますか?
- 度・分・秒をそれぞれ分数で書いたもので、35度40分52.45秒を表します。北緯か南緯かは、GPSLatitudeRefという別の項目にNかSで入っています。10進数にすると35.681236です。
- 緯度経度は小数点以下何桁あれば十分ですか?
- 緯度方向では、4桁で約11m、5桁で約1.1m、6桁で約11cmの細かさになります。地図で建物を示すなら5桁あれば十分です。ただし桁数が多くても、GPSがその精度で測れているとは限りません。
- 写真の緯度経度を Google マップで開くには?
- 度分秒を10進数に直し、「35.681236, 139.767125」のように緯度・経度の順でカンマで区切ってGoogleマップの検索欄に貼り付けます。Exifの写真チェッカーに写真を入れると、この変換と地図へのリンクを自動で出します。
この記事で紹介したツール
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