アイロンビーズ・クロスステッチの図案の作り方|方眼で下書きする手順
アイロンビーズやクロスステッチは、作り始める前に「何マスで作るか」を決めた時点で仕上がりの大きさが決まります。この記事では、マス数と実寸の関係、ブラウザの方眼で図案を下書きする手順、必要な材料数の見積もり方をまとめます。
図案づくりは、先にマス数を決める
アイロンビーズもクロスステッチも、1マス=1個(1目)で作る手芸です。絵を描いてから縮小するのではなく、先にマス数を決めてから、その枠の中に形を収めていくほうが失敗しません。
- アイロンビーズ:プレートのピンが1マスに対応します。正方形プレートは29×29ピンのものが定番で、1枚で作れる大きさの上限になります。
- クロスステッチ:布の織り目が1マスに対応します。布の細かさは「カウント(1インチあたりの目数)」で表され、14カウントが入門用として広く使われます。
- どちらも、マス数が増えるほど絵は細かく描けますが、作業量と材料費はマス数の2乗で増えていきます。
マス数と仕上がりサイズの対応
仕上がりの実寸は、マス数と1マスの大きさの掛け算で決まります。アイロンビーズの通常サイズは直径5mm(ミニビーズは2.6mm前後)、クロスステッチはカウント数から1目の幅を割り出します。
| マス数(1辺) | アイロンビーズ(5mm) | 14カウント布 | 11カウント布 |
|---|---|---|---|
| 16マス | 約8.0cm | 約2.9cm | 約3.7cm |
| 24マス | 約12.0cm | 約4.4cm | 約5.5cm |
| 29マス | 約14.5cm | 約5.3cm | 約6.7cm |
| 40マス | 約20.0cm | 約7.3cm | 約9.2cm |
| 58マス | 約29.0cm | 約10.5cm | 約13.4cm |
- アイロンビーズで29マスを超える図案は、プレートを2枚以上つないで作るか、パーツに分けて作ってから接続します。
- クロスステッチは同じマス数でも、布のカウントを変えるだけで仕上がりが大きく変わります。図案は使い回せます。
- 額装や台紙に入れる予定があるなら、先に枠の内寸を測り、そこから逆算してマス数を決めると余白で悩みません。
ブラウザの方眼で図案を下書きする手順
紙の方眼に描いてもよいのですが、消しゴムで消すたびに線が薄くなるのが難点です。ドットアートツールを使うと、同じマス目の上で何度でも打ち直せます。
- 1
ドット数を入力してグリッドを生成する
1辺のマス数(4〜128)を入力して「グリッドを生成」を押すと、空の方眼が表示されます。アイロンビーズのプレート1枚分なら29と入れてください。
- 2
輪郭から黒で打つ
必要な場所は黒で塗ります。中を埋める前に外周のシルエットを一周させると、形の崩れに早く気づけます。同じマスをもう一度押すと白(未指定)に戻ります。
- 3
使わないマスを薄いグレーにする
「打つ対象を切り替え」で不要側に変えると、薄いグレーで塗れます。背景として絶対にビーズを置かない場所を先に潰しておくと、数え間違いが減ります。
- 4
必要ドット数を確認する
グリッドの上に「必要ドット」「不要ドット」「合計」が表示されます。必要ドットの数が、そのまま使うビーズの個数(またはステッチ数)の見積もりになります。
- 5
PNGで保存して手元用に印刷する
「PNG 保存」を押すと、マスの境界線が入った画像として保存されます。作業中に見る図案として、印刷するか手元の端末で開いておきます。
色をどう扱うか
ドットアートツールは黒・薄いグレー・白の3状態で打ち分ける仕組みなので、多色の図案をそのまま色付きで作ることはできません。色を使う図案では、次のどちらかの進め方が現実的です。
- ①形を先に決める:まず黒だけでシルエットと内部の区切りを確定させ、印刷した図案に色鉛筆で色を書き込む。1枚で完結するので、少ない色数の図案に向きます。
- ②色ごとに分けて作る:赤の部分だけを黒で打った図案、青の部分だけの図案、と色数ぶん作ってPNGで保存する。色の境目がずれないよう、必ず同じマス数で作ります。
②の方法は、色ごとの必要ドット数がそのまま「その色を何個使うか」になるため、材料の買い出しがしやすくなります。色数が多いときは、面積の広い色から順に作ると管理が楽です。
- 隣り合う色の明度が近いと、完成後に形が見えにくくなります。明るさの差を1段以上つけると輪郭が立ちます。
- 背景色は最後に決めます。図柄の色がそろってから選ぶほうが、全体が沈みません。
- 1マスだけの色は完成すると目立ちません。細部は2マス以上のかたまりで表すと形が残ります。
図案がきれいに見える打ち方
- 左右対称の絵は半分だけ描く:中心線を決めて片側を打ち、反対側は同じ行を数えながら写します。ずれが出ません。
- 斜め線は階段状に:1マスずつずらすと45度、2マスずつずらすと緩やかな斜めになります。段の間隔をそろえるのがコツです。
- 曲線は「長い段→短い段」の順で:外周に近いほど段を長く、頂点に近いほど短くすると丸く見えます。
- 細い線は1マスにしない:アイロンビーズでは1マス幅の突起が折れやすく、クロスステッチでは埋もれます。2マス以上を基本にします。
- 顔や文字は最後に:小さい図案では目や口が1〜2マスしか取れません。周囲を先に固めてから、残った余白で位置を決めます。
写真をもとに図案を作るときは、いきなりマス目に落とさず、輪郭だけを取り出して大まかな形をつかむと進めやすくなります。元画像がHEICやWebPで扱いにくい場合は、画像変換ツールでPNGやJPEGにしてから参照してください。
必要な材料の数を見積もる
- 1
必要ドット数を控える
図案が完成したら、画面に表示されている必要ドットの数を控えます。これが理論上の最小個数です。
- 2
1割ほど余裕を足す
アイロンビーズは配置のやり直しや紛失が起こります。クロスステッチも糸を余分に取ります。1割程度を上乗せしておくと足りなくなりません。
- 3
色ごとに分けて数える
色別の図案を作っている場合は、それぞれの必要ドット数を並べて書き出します。単色パックを買うか、セットで足りるかの判断がここでつきます。
- 4
作業時間も見積もる
アイロンビーズは1マスあたり2〜3秒、クロスステッチは1目あたり10秒前後が目安です。576マス(24×24)なら、ビーズで30分前後、刺しゅうでは1時間半以上かかる計算になります。
よくある質問
- アイロンビーズの図案は何マスで作ればよいですか?
- 正方形プレート1枚で作るなら29×29マスが上限の目安です。通常サイズのビーズは直径5mmなので、29マスで約14.5cmになります。初めて図案を作るなら16〜24マス(約8〜12cm)に収めると、作業量が現実的で途中でやめずに済みます。大きい作品は、プレートを複数枚つなぐ前提でマス数を決めてください。
- クロスステッチの図案のマス数から仕上がりサイズを出す方法は?
- マス数 ÷ カウント数 × 2.54cm で計算できます。カウント数は布1インチあたりの目数で、14カウントなら1目が約1.8mmです。たとえば40マスの図案を14カウント布で刺すと、40 ÷ 14 × 2.54 = 約7.3cmになります。同じ図案でも布のカウントを変えれば大きさが変わるため、図案自体は使い回せます。
- 必要なビーズの個数はどうやって数えますか?
- ドットアートツールでは、グリッドの上に「必要ドット」の数が表示されます。これがそのまま使うビーズの個数(ステッチ数)の見積もりです。やり直しや紛失を考えて1割ほど上乗せしておくと安心です。色ごとに図案を分けて作れば、色別の必要数もそのまま読み取れます。
- 作った図案は印刷して使えますか?
- 使えます。「PNG 保存」を押すと、マスの境界線が入った画像として保存されるので、そのまま印刷して手元の図案にできます。印刷時は、1マスが3mm以上になる大きさに拡大すると数え間違いが減ります。途中保存はブラウザ内の一時保存なので、完成した図案は必ずPNGとしても残しておいてください。
この記事で紹介したツール
あわせて読みたい
SNSアイコンのサイズの決め方|丸く切り抜かれても崩れない画像の作り方
アイコンをアップロードしたら、顔の端が切れた・文字が読めない・アップにするとぼやける。原因はほとんどが「正方形で作って円で切られる」という前提の見落としです。この記事では、1枚作れば使い回せるサイズの考え方と、切れない配置の決め方をまとめます。
記事を読む →ブランドカラーの決め方|ロゴの色が与える印象と選ぶ手順
有名なサービスのロゴは、形をぼかしても色だけで見当がついてしまいます。それは色が「意味」ではなく「目印」として記憶されているからです。この記事では、色に持たせられる役割と、迷わずブランドカラーを1色に絞るための手順をまとめます。
記事を読む →HEICをJPEGに変換する方法|iPhoneの写真がWindowsで開けないとき
iPhoneで撮った写真をパソコンに移したら、拡張子が.HEICで開けない。よくあるつまずきです。この記事では、HEICが開けない理由と、変換する4つの方法、そもそもHEICで保存しないためのiPhone側の設定をまとめます。
記事を読む →