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ブランドカラーの決め方|ロゴの色が与える印象と選ぶ手順

有名なサービスのロゴは、形をぼかしても色だけで見当がついてしまいます。それは色が「意味」ではなく「目印」として記憶されているからです。この記事では、色に持たせられる役割と、迷わずブランドカラーを1色に絞るための手順をまとめます。

色は「意味」より先に「目印」として働く

ブランドロゴのクイズを遊ぶと分かりますが、ロゴは1色のシルエットになっていても、かなりの数を当てられます。線の太さも文字も落として、形と色だけが残った状態でなお認識できる——これが色の主な仕事です。

  • 遠くから、小さく、一瞬で見分けられる(棚・タブ・通知の中で目が止まる)
  • 同じ形の競合と区別できる(似たモチーフでも色が違えば別物に見える)
  • 商品・広告・店舗など、媒体をまたいでも同じものとして扱われる

「青は信頼」「赤は情熱」といった色の意味づけは出発点としては役に立ちますが、それだけで決めると競合と同じ色になりがちです。意味の当てはめより、見分けがつくかどうかを優先したほうが、結果的に覚えてもらえます。

色ごとの印象と、使われやすい業種

色の印象は文化や文脈で変わりますが、日本国内で一般的に受け取られやすい傾向は次のとおりです。あくまで出発点であり、最終的には自分の業種で「多数派か少数派か」を見て判断します。

受け取られやすい印象多い業種注意点
信頼・清潔・冷静金融、IT、医療、公共使う企業が非常に多く、埋もれやすい
情熱・活力・緊急飲食、小売、スポーツ警告色でもあるため面積が大きいと圧が強い
自然・安心・健康食品、農業、環境、薬局彩度が低いと地味に見えやすい
黄・橙親しみ・元気・注意子ども向け、物流、外食白背景でコントラストが不足しやすい
高級・独自性・創造美容、エンタメ、占い安価な印象にも振れやすく、色味の調整が難しい
黒・グレー洗練・重厚・中立ファッション、高級品、B2B冷たく見えやすく、写真の質に結果が左右される

ブランドカラーを1色に絞る手順

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    使う場所を書き出す

    アイコン、サイトのボタン、名刺、資料の見出し、封筒。使う場所によって、必要な色の数と明るさが変わります。画面が主戦場なら発色のよい色、印刷が中心なら印刷で沈まない色を選びます。

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    競合を並べて空いている色を探す

    同業のロゴを並べ、色相ごとに分類します。多数派の色を避けるか、あえて同じ色相で明度・彩度を大きく変えるかを決めます。

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    主役の1色を決める

    最初に決めるのは1色だけです。複数色の組み合わせから入ると、どれが主役か分からないブランドになります。

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    補助の色を最小限だけ足す

    文字色(濃いグレーか黒)、背景色(白かごく薄い色)、強調色(1色)で十分です。強調色は主役の反対側の色相から選ぶと目立ちます。

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    白黒に落として検証する

    色を外し、明度だけにしてみます。ここで形が判別できなければ、色に頼りすぎたデザインです。ファックス、モノクロ印刷、ダークモードのどれかで必ず問題になります。

白黒での検証は、ドットアートのように黒と薄いグレーだけで形を起こしてみると確認しやすくなります。色を足す前に形として成立しているかを先に確かめる、という順序が大事です。

読めるかどうかは、好みの前に確認する

選んだ色の上に文字を載せるなら、コントラストの確認は必須です。ウェブアクセシビリティの基準では、本文サイズの文字と背景のコントラスト比は4.5:1以上、大きな文字(およそ24px以上、太字なら19px以上)で3:1以上が目安とされています。

  • 黄色や明るい緑を背景に白文字を載せると、ほぼ確実に基準を下回ります。文字は濃い色にします。
  • ボタンの背景色に主役の色を使うなら、その上の文字が白と黒のどちらで読めるかを先に決めます。
  • リンクやエラー表示を色だけで区別しない。下線やアイコン、文言を添えます。色の見え方には個人差があります。
  • ダークモードでは同じ色が浮きすぎることがあります。暗い背景用に、少し明度を上げた版を用意しておくと安全です。

決めた色を「決めっぱなし」にしないための運用

色は、使う人が増えた瞬間にぶれます。資料を作るたびに微妙に違う青が増えていく、という状態は珍しくありません。次の3点をメモしておくだけで、かなり防げます。

決めること書き方の例なぜ必要か
主役の色の値#2F6BFF(HEXで1つに固定)似た色が増えるのを防ぐ
文字色と背景色文字 #1A1A1A / 背景 #FFFFFF資料ごとの濃さのばらつきを防ぐ
禁止事項主役色の上に白文字を使わない、色を変えて使わない判断に迷ったときの基準になる

プロフィールカードやアイコンなど、外向きに出す画像も同じ色で作っておくと、媒体をまたいで同じブランドとして認識されやすくなります。逆に、SNSごとに色が違うと、同じ発信者だと気づかれないまま終わります。

よくある質問

ブランドカラーは何色まで使っていいですか?
主役1色、文字色1色、背景1色、強調色1色の合計4色までに収めるのが扱いやすい範囲です。色数が増えるほど「その色を使う理由」を説明できなくなり、資料や画面ごとにばらつきます。多くの有名ブランドが、実質1色で認識されている点を参考にしてください。
青を使いたいのですが、競合も青です。避けるべきですか?
必ずしも避ける必要はありません。同じ青でも、明度と彩度を大きく変えれば別物として認識されます。濃紺と明るい水色では印象がまったく違います。ただし、競合と近い青にするなら、形や書体のほうで差をつける必要があります。並べて見て見分けられるかどうかが判断基準です。
色に意味を持たせないと、選ぶ根拠がなくなりませんか?
意味は後付けでも成立します。実際、多くのブランドは「見分けがつくこと」を優先して色を決め、あとから理念と結びつけて説明しています。根拠が必要な場面では、競合との比較表を用意し、「この色は同業で使われていない」「文字が読める」「印刷でも沈まない」といった検証結果を示すほうが、説得力があります。
ロゴの色は途中で変えてもいいですか?
変えられますが、認識され直すまでに時間がかかります。変える場合は、形はそのままで色だけを更新する、あるいは近い色相の中で調整するなど、連続性を残すと影響が小さくて済みます。アイコンや名刺、資料テンプレートなど、使っている場所をすべて洗い出してから切り替えてください。

この記事で紹介したツール

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