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電気料金の内訳と計算|基本料金・燃料費調整額・再エネ賦課金

検針票(電気ご使用量のお知らせ)には、基本料金・電力量料金・燃料費調整額・再エネ賦課金と、なじみのない項目が並びます。この記事では、それぞれが何の料金でどう計算されるのかを、300kWhを使った月を例に1行ずつ組み立てて説明します。

電気料金は4つの足し算

家庭向けの一般的な料金プラン(従量電灯)の請求額は、次の4つを足したものです。

  • 基本料金:契約アンペアで決まる固定の料金。電気を1kWhも使わなくてもかかります。
  • 電力量料金:使った kWh に単価をかけた料金。使うほど単価が上がる3段階制です。
  • 燃料費調整額:発電に使う燃料の価格変動を反映する調整。毎月単価が変わり、マイナスになることもあります。
  • 再エネ賦課金:再生可能エネルギーの買い取り費用を、使用量に応じて全員で負担するもの。単価は全国一律です。

東京電力エナジーパートナーの従量電灯B・契約30Aの単価で、1か月に300kWhを使った場合を組み立てると次のとおりです(燃料費調整額は0円/kWhとして計算)。

項目計算金額
基本料金契約30A935円
電力量料金 第1段階120kWh × 29.80円3,576円
電力量料金 第2段階180kWh × 36.40円6,552円
電力量料金 第3段階0kWh × 40.49円0円
燃料費調整額300kWh × 0円0円
再エネ賦課金300kWh × 3.98円1,194円
合計1kWhあたり40.86円12,257円

単価は電力会社・プラン・年度によって違います。自分の請求を検算するときは、検針票に書かれている単価に置き換えてください。

基本料金は契約アンペアで決まる

従量電灯Bの基本料金は、同時に使える電流の上限(契約アンペア)で決まります。上限を超えるとブレーカーが落ちる、その上限の大きさに対する料金です。

契約アンペア基本料金(月)同時に使える目安
10A311.75円1,000W
15A467.63円1,500W
20A623.50円2,000W
30A935.25円3,000W
40A1,247.00円4,000W
50A1,558.75円5,000W
60A1,870.50円6,000W

10A上がるごとに月311.75円、年3,741円の差です。40Aで契約していて、ブレーカーが落ちたことが一度もないなら、30Aに下げる余地があります。ただし、エアコン・電子レンジ・ドライヤーを同時に使うと3,000Wを超えることがあり、下げすぎると生活に支障が出ます。

電力量料金は使うほど単価が上がる

従量電灯の電力量料金は、1か月の使用量を3つの段階に分け、段階ごとに違う単価をかけます。生活に最低限必要な分は安く、たくさん使う分は割高にする考え方です。

段階対象の使用量単価(東京電力EP 従量電灯B)
第1段階最初の120kWhまで29.80円
第2段階120kWh超〜300kWhまで36.40円
第3段階300kWh超40.49円

400kWhを使った月は、第3段階に100kWhが入って4,049円が加わり、合計は16,704円になります。300kWhの月より100kWh多いだけで、請求は4,447円増えます。夏や冬に使用量が増えた月ほど1kWhあたりが高くなるのはこのためで、節電の効果も使用量が多い月ほど大きく出ます。

燃料費調整額と再エネ賦課金

この2つは、どちらも「使用量 × 単価」で計算されますが、単価の決まり方がまったく違います。

  • 燃料費調整額:原油・LNG・石炭の輸入価格をもとに毎月単価が変わります。燃料が高い時期はプラス、安い時期はマイナスです。300kWhを使う家庭なら、単価が1円変わると請求が300円変わります。国の負担軽減策が行われている月は、そのぶん単価が下がって表示されます。
  • 再エネ賦課金:太陽光や風力でつくられた電気を電力会社が買い取る費用を、電気を使う全員で負担するしくみです。単価は国が年度ごとに決めて全国一律、毎年5月の検針分から改定されます。2025年度の単価は3.98円/kWhで、300kWhなら月1,194円、年14,328円です。

燃料費調整額は、同じ使い方をしていても請求が月ごとに上下する主な原因です。「先月と同じくらいしか使っていないのに高い」と感じたら、使用量より先に燃料費調整単価の欄を見てください。

請求額から自分の家の1kWh単価を出す

料金プランや電力会社が違っても、「請求額 ÷ 使用量」で、その家の1kWhあたりの実質単価が出せます。たとえば請求が9,800円で使用量が240kWhなら40.83円です。この単価を家電の電気代の計算に使うと、請求額に近い数字になります。

1か月の使用量(30A)請求額実質単価
100kWh4,313円43.13円
185kWh7,614円41.15円
300kWh12,257円40.86円
400kWh16,704円41.76円
500kWh21,151円42.30円

使用量が少ない月は、固定の基本料金を少ない kWh で割るため単価が上がります。使用量が多い月は第3段階の割高な単価が効いてきます。そのため実質単価は300kWh前後がいちばん低く、両側で高くなる形になります。1人暮らし(185kWh)で比べると、契約20Aなら39.47円、40Aなら42.84円と、基本料金の違いがそのまま単価に出ます。

ツールで検針票を検算する

  1. 1

    使用量と契約アンペアを入れる

    電気代計算ツールの「請求額から調べる」タブで、検針票の使用量(kWh)を入れ、契約アンペアを10A〜60Aから選びます。

  2. 2

    単価を検針票に合わせる

    「料金の単価を調整する」を開くと、基本料金・3段階の単価・燃料費調整単価・再エネ賦課金を書き換えられます。燃料費調整単価はマイナスも入力できます。

  3. 3

    内訳を確認する

    基本料金から再エネ賦課金まで、各項目が「kWh × 単価」の形で並びます。検針票と1行ずつ突き合わせると、どこで金額が増えているかが分かります。

  4. 4

    実質単価を全タブで使う

    請求額を入れると実質単価が出ます。「この単価を全タブで使う」を押すと、家電ごとの計算も自分の家の料金で計算し直されます。

自分の家の使用量が多いのか少ないのかは電気代の平均で世帯人数別に比べられます。家電1台ぶんの計算方法は電気代の計算方法にまとめています。

よくある質問

燃料費調整額とは何ですか?
発電に使う原油・LNG・石炭の価格の変動を、電気料金に反映するための調整額です。使用量に燃料費調整単価をかけて計算し、単価は毎月変わります。燃料が安い時期はマイナスになり、請求額から差し引かれます。300kWhを使う家庭なら、単価が1円変わると請求が300円変わります。
再エネ賦課金はいくらですか?
使用量に国が決めた単価をかけた額です。単価は全国一律で、毎年5月の検針分から改定されます。2025年度は3.98円/kWhで、300kWhを使う家庭なら月1,194円、年14,328円です。電力会社やプランを変えても、この単価は変わりません。
電気料金の基本料金を下げる方法はありますか?
アンペア制の地域では、契約アンペアを下げると基本料金が下がります。東京電力EPの従量電灯Bでは10Aごとに月311.75円、年3,741円の差です。ただし同時に使える電力の上限も下がるため、エアコンや電子レンジを同時に使う家庭では、ブレーカーが落ちない範囲にとどめてください。
電気代の1kWhあたりの単価はどうやって調べますか?
検針票の請求額を使用量で割ると、基本料金や賦課金まで含めた実質単価が出ます。請求9,800円・使用量240kWhなら40.83円です。検針票に書かれている段階ごとの単価は電力量料金だけの単価なので、請求額に合わせたいときは実質単価を使うほうが正確です。
使用量が同じなのに電気代が上がったのはなぜですか?
燃料費調整単価の変動が主な原因です。国の負担軽減策が終わった月や、燃料価格が上がった月は、同じ使用量でも請求が増えます。また、毎年5月の検針分から再エネ賦課金の単価が改定されます。検針票の単価欄を前月と比べると、どこが変わったかが分かります。

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