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覚えやすいロゴの条件|形・色・名前で記憶に残る理由

小さく表示されても、色を落としても、一部が隠れても分かるロゴがあります。一方で、何度見ても名前が出てこないロゴもあります。この記事では、ロゴが記憶に残る仕組みを形・色・名前の3つに分けて整理し、自分のロゴが覚えられるかを確かめる方法までまとめます。

人が覚えているのは、細部ではなく輪郭

有名企業のロゴを紙に描いてもらう実験をすると、多くの人は形の大枠は当てられても、線の本数や文字の配置は間違えます。それでも実物を見せれば一瞬で「これだ」と分かります。つまり、記憶されているのは正確な図面ではなく、他と区別できる程度のおおまかな特徴です。

  • 輪郭:塗りつぶしたシルエットにしても判別できるか。実際にロゴが使われる場面の多くは、小さなアイコンサイズです。
  • 特徴の数:1つか2つの目立つ特徴で十分です。特徴が多いほど、どれが本質か分からなくなります。
  • 他との差:同じ業種のロゴと並べたときに、隣と混ざらないか。単体で見て良くても、並ぶと消えるロゴがあります。
  • 再現性:手描きでおおよそ描けるか。描けるロゴは、記憶の中でも復元できます。

ロゴを評価するときに、拡大したデータを見ながら議論すると細部の話になりがちです。実際に判断すべきは、縮小したとき、白黒にしたとき、他社と並べたときにどう見えるかです。

色が先に届き、形が最後まで残る

遠くから、あるいは一瞬だけ視界に入ったとき、最初に届くのは色です。看板や店頭で「あの店だ」と気づくきっかけは、たいてい色のかたまりです。一方で、白黒の印刷物や小さなアイコンでは色が使えず、そこで効くのは形です。

条件効きやすい要素確認しておくこと
遠景・一瞬の視認同業に同じ色がないか
小さなアイコン輪郭・シルエット16〜32px相当に縮小しても崩れないか
白黒印刷・FAX・刻印形とコントラスト色を落としても意味が変わらないか
読み上げ・音声のみ名前口頭で伝えたときに一意に伝わるか

ロゴが年々シンプルになる理由

多くのブランドが、立体的な装飾やグラデーションを外して平面的なロゴへ移行してきました。センスの流行という面もありますが、それ以上に使われる場所が変わったことが大きく影響しています。

  • 表示サイズが小さくなった:スマホのアプリアイコン、SNSの丸いアイコン、ブラウザのタブ。細い線や細かい文字は潰れます。
  • 使われる場面が増えた:アプリ、動画、刺繍、シール、店頭。どこでも同じ形が再現できる必要があります。
  • 動かす前提になった:アニメーションや遷移で変形させるには、要素が少ないほうが扱いやすくなります。
  • 色の環境が一定でない:ダークモード、印刷、屋外の看板。背景が変わっても成立する形が求められます。

ただし、シンプルにすればよいわけではありません。特徴まで削ると、同業のロゴと見分けがつかなくなります。削るのは装飾で、残すのは「そのブランドだと分かる部分」です。この判断を誤ると、洗練されたけれど記憶に残らないロゴになります。

自分のロゴが覚えられるか試す

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    縮小して見る

    アイコンサイズまで縮小して、輪郭が分かるかを見ます。線が消える、文字が潰れる、要素同士がくっつくなら、その部分は削るか太くします。

  2. 2

    白黒にする

    彩度を落として白黒にします。色を失った状態で他社と区別できるなら、形が仕事をしています。区別できないなら、形の特徴が足りていません。

  3. 3

    ぼかす・遠ざける

    画面から離れて見るか、ぼかした状態で見ます。ぼやけた状態で残る印象が、実際に人の記憶に残る印象に近くなります。

  4. 4

    並べて見る

    同じ業種のロゴを10個ほど並べ、その中に混ぜます。自分のロゴがどれか一瞬で見つけられなければ、差が足りていません。

  5. 5

    描いてもらう

    見せずに「さっきのロゴを描いてください」と頼みます。他人が描けたところが、記憶に残っている特徴です。描けなかった部分は、本人が思うほど効いていません。

既存ブランドのロゴを題材にすると、この感覚は短時間で身につきます。ロゴクイズでは、4択で答えるモードのほか、制限時間内に答える秒チャレンジも選べます。時間を区切ると、細部ではなく輪郭と色で判断していることが自分でも分かります。

形だけでなく、名前とセットで覚えられる

ロゴを見て「知っているけど名前が出てこない」ことは珍しくありません。記憶では、形と名前が別々に保存され、結びつきが弱いと片方だけが出てきます。ロゴマークとブランド名を並べて使い続けることが、この結びつきを強くします。

  • 初期は、マーク単体ではなくロゴタイプ(名前の文字)と組み合わせて露出させます。マーク単体で通用するのは、認知が十分に育ってからです。
  • 名前が読みにくい、または読み方が複数あると、口頭で広がりません。読み方を1つに定めます。
  • マークの形が名前や事業と関係していると、思い出す手がかりが増えます。無関係でも成立しますが、その分だけ露出量が必要になります。
  • 使う場所ごとにバリエーションを乱発しないこと。同じ形を繰り返し見せるほうが、記憶は定着します。

よくある質問

覚えやすいロゴに共通する条件は何ですか?
縮小しても輪郭が分かること、白黒にしても区別できること、同業のロゴと並べたときに混ざらないこと、そして手でおおよそ描けることです。逆に、細い線が多い、要素が多い、色でしか区別できない、といったロゴは記憶に残りにくくなります。特徴を1つか2つに絞るのが基本です。
ロゴはシンプルなほど良いのですか?
装飾を減らすことと、特徴を減らすことは別です。小さく表示される場面が増えたため、細部を削る方向は理にかなっていますが、削りすぎて同業と見分けがつかなくなれば逆効果です。判断基準は「他社と並べて識別できるか」であり、要素の少なさそのものではありません。
ロゴの色は覚えられていますか?
色は最初に届く手がかりとして強く働きますが、単体で記憶を支えるには弱い要素です。同じ色を使う競合がいれば、色だけでは区別できません。まず白黒で成立する形を作り、そこに色を乗せる順番にすると、色が使えない場面でも機能します。
ロゴを刷新すると認知は失われますか?
一度は落ちます。人は輪郭で覚えているため、輪郭が変わると別のものとして処理されます。影響を小さくしたい場合は、形の大枠を保ったまま線の太さや色を調整する、名前の文字と組み合わせて併用期間を作るといった方法があります。刷新前後で、縮小・白黒・他社との並列を同じ条件で比較しておくと判断しやすくなります。

この記事で紹介したツール

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