読上算(読み上げ算)のやり方|「願いましては」の意味と読み方
そろばん教室で先生が「願いましては、123円なり、456円なり…789円では」と読み上げる、あの練習が読上算(よみあげざん)です。独特の言い回しには、それぞれ意味と役割があります。この記事では、読上算の流れ、「願いましては」「なり」「では」「引いては」の意味、目で見る練習との違い、家で音声を使って練習するときのコツをまとめます。
読上算とは|耳で聞いて計算するそろばんの練習
読上算は、読み手が数字を読み上げ、聞き手がそれを聞きながらそろばんをはじいて合計を出す練習です。紙の問題を見て計算する見取算(みとりざん)と違い、前の数字を見返すことはできません。聞いた瞬間に珠を入れ、次の数字を待つという流れになります。
そろばんを使わず、頭の中だけで計算するものは読上暗算(よみあげあんざん)と呼ばれます。珠を動かす手がないぶん、フラッシュ暗算と同じく頭の中のそろばんで計算する力が求められます。
| 種目 | 問題の出し方 | 計算のしかた |
|---|---|---|
| 見取算 | 紙に縦に並んだ数字 | そろばん(見返せる) |
| 読上算 | 読み上げ(耳) | そろばん |
| 読上暗算 | 読み上げ(耳) | 頭の中だけ |
| フラッシュ暗算 | 画面に1つずつ表示(目) | 頭の中だけ |
「願いましては」「なり」「では」の意味
読上算の読み方は、商家で帳簿を読み合わせていたころの言い回しが残ったものといわれています。聞き手にとっては、どこから始まってどこで終わるかを知らせる合図の役割があります。
| 言葉 | 意味・役割 | 例 |
|---|---|---|
| 願いましては | 「これから始めます。お願いします」の合図。そろばんを払って待つ | 願いましては |
| ◯円なり | 数字の区切り。「なり」で1口が終わる | 123円なり |
| 引いては | 次の口は引き算、という予告 | 引いては、45円なり |
| ◯円では | 最後の口。「では」を聞いたら答えを出す | 789円では |
「では」は「最後の数字は◯円です。では答えをどうぞ」という意味合いで、終わりの合図になります。最後の口を聞き逃しても、「では」が聞こえた時点で問題が終わったことは分かるので、次の問題に気持ちを切り替えられます。
数字の読み方のルール
- 位を付けて読む:352は「さんびゃくごじゅうにえん」と、百・十を付けて読みます。「さん・ご・に」とは読みません。
- 空位は読まない:607は「ろっぴゃくななえん」。十の位の0は読み飛ばします。聞き手は位を取り違えないよう注意が必要です。
- 4と7は聞き違えにくい読みを使う:教室では4を「よん」、7を「なな」と読むことが多く、「し」「しち」は避けられます。
- 引き算の口は「引いては」を前に付ける:加減算では、引く口のたびに「引いては」と言ってから数字を読みます。
読み上げの速さは、読み手が数字の長さに合わせて変えます。桁の多い数字ほど読むのに時間がかかるため、同じ口数でもフラッシュ暗算のように一定の間隔にはなりません。耳で聞く練習ならではの難しさです。
家で読上算を練習する方法
読上算の練習には読み手が必要なので、家では保護者が読むか、音声を使うことになります。このサイトのフラッシュ暗算ツールの「読上算(音声)」は、ブラウザの音声合成で「願いましては、◯円なり、…◯円では」と読み上げ、引く口には「引いては」を付けます。
- 1
読上算(音声)を選ぶ
桁数・口数と、たし算のみ/たし引き算を選びます。読上算では全体の秒数は使わず、読み上げの速さで調整します。
- 2
速さを選ぶ
0.8倍・1倍・1.3倍・1.6倍・2倍から選べます。最初は1倍で、聞き取れるのに計算が追いつかないなら0.8倍にします。
- 3
スタートして計算する
そろばんを用意して読上算として、または手を使わず読上暗算として練習します。「では」が聞こえたら答えを入力します。
- 4
答え合わせで途中の合計を確認する
出た数と途中の合計の表を見て、どの口で珠を入れ損ねたかを確かめます。
読上算で間違えないコツ
- 「願いましては」で必ずそろばんを払う:前の問題の珠が残ったまま始めるのが、いちばん多いうっかりミスです。
- 位を聞き取ってから珠を置く:「ろっぴゃく…」と聞こえた時点で百の位に指を構えると、空位のある数字でも位がずれません。
- 「引いては」を聞いたら手を切り替える:引き算の口は予告があるので、次の数字を聞く前に引く準備をします。
- 最後の「では」まで気を抜かない:最後の口は「なり」ではなく「では」で終わります。「では」の直前の数字も忘れずに入れます。
目で見るフラッシュ暗算と耳で聞く読上算は、使う感覚が違うぶん、両方やるとお互いの弱点を補えます。フラッシュ暗算の始め方はフラッシュ暗算の練習方法、引き算まじりの問題のコツは加減算のフラッシュ暗算のコツでまとめています。
よくある質問
- 「願いましては」とはどういう意味ですか?
- 読上算の始まりの合図で、「これから問題を読みます。お願いします」という意味合いの言葉です。聞き手はこの言葉でそろばんを払い、最初の数字を待ちます。
- 「◯円なり」と「◯円では」の違いは何ですか?
- 「なり」は途中の口の区切りで、「では」は最後の口の合図です。「では」が聞こえたら、その数字を入れて答えを出します。
- 読上算で引き算はどう読みますか?
- 引く口の前に「引いては」と付けます。たとえば「願いましては、352円なり、引いては、118円なり、607円では」なら、352−118+607で答えは841です。
- 読上算を家で練習するにはどうすればいいですか?
- 保護者が問題を読み上げるか、音声で読み上げてくれるツールを使います。フラッシュ暗算ツールの読上算(音声)モードなら、桁数・口数・速さを選ぶだけで「願いましては」から「では」まで読み上げてくれ、答え合わせで途中の合計も確認できます。
- 読上算と読上暗算の違いは何ですか?
- 読上算はそろばんを使って計算し、読上暗算はそろばんを使わず頭の中だけで計算します。問題の読み方は同じです。
この記事で紹介したツール
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