ダイアトニックコード一覧|12キーの表と度数の読み方
ダイアトニックコードは、そのキーの音階(ドレミファソラシ)の音だけで作れる7つのコードです。曲のコードの大半はこの7つから選ばれているので、一覧を覚えておくと、キーの判定・移調・耳コピ・作曲がぐっと楽になります。この記事では、長調12キーのダイアトニックコード一覧、Ⅰ〜Ⅶの度数(ディグリー)の読み方、よく使う進行と短調の考え方をまとめます。
ダイアトニックコードとは
キーCの音階はド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ(C D E F G A B)です。それぞれの音をルートにして、音階の音を1つ飛ばしで3つ重ねると、C(ドミソ)、Dm(レファラ)、Em(ミソシ)、F(ファラド)、G(ソシレ)、Am(ラドミ)、Bm7-5(シレファ+ラ)の7つのコードができます。これがキーCのダイアトニックコードです。
どのキーでも、7つのコードの種類の並びは同じです。1番目・4番目・5番目がメジャー、2番目・3番目・6番目がマイナー、7番目がマイナー7フラット5(ハーフディミニッシュ)になります。この並び方を度数(ディグリー)で表すと、キーが変わっても同じ形で考えられます。
| 度数 | Ⅰ | Ⅱm | Ⅲm | Ⅳ | Ⅴ | Ⅵm | Ⅶm(♭5) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種類 | メジャー | マイナー | マイナー | メジャー | メジャー | マイナー | m7-5 |
| 役割 | 主和音(安定) | Ⅴへつなぐ | Ⅰの代理 | 下属和音 | 属和音(Ⅰへ戻りたい) | Ⅰの代理・平行短調の主和音 | Ⅴの代理 |
長調12キーのダイアトニックコード一覧
三和音(Ⅶだけは慣習的にm7-5)で表すと次のとおりです。♯・♭はキーの調号に合わせて書いています。
| キー | Ⅰ | Ⅱm | Ⅲm | Ⅳ | Ⅴ | Ⅵm | Ⅶm(♭5) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| C | C | Dm | Em | F | G | Am | Bm7-5 |
| D♭ | D♭ | E♭m | Fm | G♭ | A♭ | B♭m | Cm7-5 |
| D | D | Em | F#m | G | A | Bm | C#m7-5 |
| E♭ | E♭ | Fm | Gm | A♭ | B♭ | Cm | Dm7-5 |
| E | E | F#m | G#m | A | B | C#m | D#m7-5 |
| F | F | Gm | Am | B♭ | C | Dm | Em7-5 |
| F# | F# | G#m | A#m | B | C# | D#m | E#m7-5 |
| G | G | Am | Bm | C | D | Em | F#m7-5 |
| A♭ | A♭ | B♭m | Cm | D♭ | E♭ | Fm | Gm7-5 |
| A | A | Bm | C#m | D | E | F#m | G#m7-5 |
| B♭ | B♭ | Cm | Dm | E♭ | F | Gm | Am7-5 |
| B | B | C#m | D#m | E | F# | G#m | A#m7-5 |
キーF#のⅦは、理論上はE#m7-5と書きます(E#はFと同じ音なので、Fm7-5と書かれることもあります)。四和音(セブンス)にすると、Ⅰmaj7・Ⅱm7・Ⅲm7・Ⅳmaj7・Ⅴ7・Ⅵm7・Ⅶm7-5になります。キーCならCmaj7・Dm7・Em7・Fmaj7・G7・Am7・Bm7-5です。
度数で見る定番のコード進行
コード進行を度数で覚えておくと、キーが違っても同じ進行だと気づけます。移調するときも、度数を上の一覧に当てはめるだけで新しいキーのコードがわかります。
| 進行の名前 | 度数 | キーC | キーG |
|---|---|---|---|
| 王道進行 | Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm | F G Em Am | C D Bm Em |
| 小室進行 | Ⅵm→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ | Am F G C | Em C D G |
| カノン進行 | Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅲm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ | C G Am Em F C F G | G D Em Bm C G C D |
| ポップスの定番 | Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅳ | C G Am F | G D Em C |
| ツーファイブワン | Ⅱm→Ⅴ→Ⅰ | Dm G C | Am D G |
| スリーコード | Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ | C F G | G C D |
表を見比べると、キーGの列にはセーハが必要なコードがBmくらいしかありません。ギターでキーGやキーCがよく使われるのはこのためです。弾きにくいキーの曲をカポで弾きやすいキーに寄せる方法はFコードを避けるカポの付け方で解説しています。
度数を使った移調は次のように進めます。まず元の曲のコードを度数に直し(キーCの「F G Em Am」ならⅣ・Ⅴ・Ⅲm・Ⅵm)、次に移調先のキーの行から同じ度数のコードを拾います(キーDならG・A・F#m・Bm)。半音を数えるより間違いが少なく、♯・♭の書き分けも一覧表のとおりにそろいます。
短調のダイアトニックコード
短調は、平行長調(3半音上の長調)と同じ7つのコードを使います。AmはキーCと、EmはキーGと同じコードの組み合わせで、Ⅵmを主和音として扱います。Amの曲なら、Am(Ⅰm)・Bm7-5(Ⅱm7-5)・C(♭Ⅲ)・Dm(Ⅳm)・Em(Ⅴm)・F(♭Ⅵ)・G(♭Ⅶ)です。
| 短調 | 平行長調 | 7つのコード(Ⅰmから) |
|---|---|---|
| Am | C | Am Bm7-5 C Dm Em F G |
| Em | G | Em F#m7-5 G Am Bm C D |
| Bm | D | Bm C#m7-5 D Em F#m G A |
| Dm | F | Dm Em7-5 F Gm Am B♭ C |
| Cm | E♭ | Cm Dm7-5 E♭ Fm Gm A♭ B♭ |
コード進行がどのキーのダイアトニックコードに収まっているかを見ると、曲のキーを推定できます。具体的な手順はコード進行からキーを判定する方法にまとめています。
一覧をすぐ引くには
コード移調・カポ計算の「カポ早見表」タブに、長調12キーのダイアトニックコード一覧があります。コードをタップすると押さえ方の図と音が出るので、耳でキーの響きを確かめながら覚えられます。「コード移調」タブにコード譜を貼ると、原曲キーが自動で判定され、そのキーのコードとして移調されます。
よくある質問
- キーCのダイアトニックコードは何ですか?
- C・Dm・Em・F・G・Am・Bm7-5の7つです。セブンスにするとCmaj7・Dm7・Em7・Fmaj7・G7・Am7・Bm7-5になります。
- キーGのダイアトニックコードは何ですか?
- G・Am・Bm・C・D・Em・F#m7-5の7つです。ギターで押さえやすいコードが多く、弾き語りでよく使われるキーです。
- ダイアトニックコードはどうやって覚えればいいですか?
- コードの種類の並び「メジャー・マイナー・マイナー・メジャー・メジャー・マイナー・m7-5」をまず覚え、キーの音階に当てはめます。よく使うC・G・D・A・Eの5キーから覚えると、ギターの曲の多くをカバーできます。
- Ⅰ・Ⅳ・Ⅴなどの度数表記は何の役に立ちますか?
- キーに関係なくコード進行を表せるので、移調や耳コピが楽になります。「Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm」ならキーCでF G Em Am、キーGでC D Bm Emとすぐに置き換えられます。
- 短調のダイアトニックコードは長調とどう違いますか?
- コードの組み合わせは平行長調と同じで、主和音の位置が違います。AmはキーCと同じ7つのコードを使い、Amを中心にします。短調ではⅤがメジャー(E・E7など)に変わることがよくあります。
この記事で紹介したツール
あわせて読みたい
コード進行からキーを判定する方法|原曲キーの見つけ方
移調やカポの計算をするには、まず曲のキー(調)がわかっている必要があります。楽譜に調号があればすぐわかりますが、コード譜にはキーが書いていないことが多いものです。この記事では、コード進行からキーを判定する3つの手がかり、長調と短調の見分け方、判定を間違えやすいパターン、耳で確かめる方法をまとめます。
記事を読む →カポ早見表|カポ何フレットで何のキーになるか一覧
カポタストを付けると、同じ押さえ方のまま音だけが高くなります。「カポ2でGの形を弾くと実際は何のコード?」「キーE♭の曲はカポ何フレットで弾けばいい?」という疑問は、半音の数え方さえわかれば表ひとつで解決します。この記事では、よく使う8つの形とカポ0〜9の実音の早見表、キー別のカポの付け方、表の読み方と使うときの注意をまとめます。
記事を読む →Fコードを避けるカポの付け方|セーハなしで弾く方法
ギターを始めた人の多くがつまずくのが、人差し指で全部の弦を押さえるFコード(セーハ)です。FやBmが出てくる曲でも、カポの位置と押さえる形を変えれば、同じ高さの音のままセーハを減らせることがよくあります。この記事では、Fが出る代表的なキーでのカポの付け方、FやBmの代わりになる簡単なコード、それでも残るときの考え方をまとめます。
記事を読む →