小説の転載でルビが崩れるときの直し方|なろう・カクヨム・pixiv・青空文庫の書き方対応表
なろうに投稿した小説を pixiv に、カクヨムの作品をなろうに、と複数のサイトに載せる書き手は少なくありません。ところが、ルビと傍点の書き方はサイトごとに違うため、本文をそのまま貼ると「|」や《》、[[rb:]] が記号のまま表示されます。この記事では、転載でルビが崩れる症状と原因の一覧、なろう・カクヨム・pixiv・青空文庫形式・HTML・でんでんマークダウンの書き方の対応表、転載の手順、ふりがなの振り方のコツ、公募の字数を数えるときのルビの扱いまでをまとめます。
転載でルビが崩れる症状と原因
ルビと傍点は、どのサイトでも「本文に記号で書いておき、表示するときにふりがなや点に置き換える」しくみです。記号の決まりがサイトごとに違うため、相手のサイトが知らない書き方は、ただの文字として表示されます。よくある症状と原因をまとめました。
| 症状 | よくある原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 「|」や《》がそのまま見える | なろう・カクヨムの本文を pixiv に貼った | [[rb:漢字 > かんじ]] に書き換える |
| [[rb:…]] がそのまま見える | pixiv の本文をなろう・カクヨムに貼った | |漢字《かんじ》 に書き換える |
| 《《傍点》》 が記号のまま | カクヨムの傍点をなろう・pixiv に貼った | 1文字ずつ「・」のルビに直す |
| 括弧がふりがなに化けた | 「彼(かれ)」をなろうに貼った | 括弧の種類を変えるか文を組み替える |
| ルビの範囲がずれた | 縦棒を省いた「東京都庁《とちょう》」 | 振りたい語の直前に縦棒を入れる |
| [newpage] が見える | pixiv の改ページのタグが残った | 話を分けるか区切り記号に置き換える |
ルビと傍点の書き方対応表
主な投稿サイトと形式の書き方を1つの表にまとめました。「縦棒を省ける」は、親文字がすべて漢字のときに「漢字《かんじ》」と書けるかどうかです。
| 形式 | ルビ | 傍点 | 縦棒を省ける | 主な使い道 |
|---|---|---|---|---|
| 小説家になろう | |漢字《かんじ》 | |傍《・》|点《・》(専用の書き方なし) | ○(括弧のルビも可) | Web 小説の投稿 |
| カクヨム | |漢字《かんじ》 | 《《傍点》》 | ○ | Web 小説の投稿 |
| pixiv 小説 | [[rb:漢字 > かんじ]] | [[rb:傍 > ・]][[rb:点 > ・]](専用の書き方なし) | × | Web 小説・二次創作の投稿 |
| 青空文庫形式 | 漢字《かんじ》 | 傍点[#「傍点」に傍点] | ○(省けるときは省くのが決まり) | テキストの電子書籍・ビューアー |
| HTML | <ruby>漢字<rt>かんじ</rt></ruby> | <em class="bouten">傍点</em>+CSS | — | Web サイト・ブログ |
| でんでんマークダウン | {漢字|かんじ} | {傍点|・|・}(専用の書き方なし) | — | EPUB(電子書籍)の作成 |
サイトごとの細かい注意点は、なろうのルビの振り方、カクヨムのルビと傍点の書き方、pixiv 小説のルビと傍点の振り方、HTML でルビと傍点を表示する方法で個別に解説しています。
青空文庫形式とでんでんマークダウンの書き方
青空文庫形式は、青空文庫がテキストの入力に使っている書き方で、多くの縦書きビューアーや電子書籍の作成ツールが読み込めます。ルビの書き方はなろうと同じ《》ですが、縦棒は「書かなくても親文字が決まるときは書かない」のが決まりです。傍点は、傍点を振った語のすぐ後ろに「[#「禁書」に傍点]」という注記を書きます。白ゴマ傍点・丸傍点などは「[#「禁書」に白ゴマ傍点]」のように注記の言葉で指定します。
でんでんマークダウンは、Markdown を拡張して EPUB を作るための書き方です。ルビは波括弧と縦棒で「{漢字|かんじ}」と書き、読みを縦棒で区切って「{漢字|かん|じ}」と書くと1文字ずつのモノルビになります。傍点の専用の書き方はないため、「{禁書|・|・}」のように1文字ずつ「・」を振るのが一般的です。
| 元の本文(カクヨム) | 青空文庫形式 | でんでんマークダウン |
|---|---|---|
| |黄昏《たそがれ》 | 黄昏《たそがれ》 | {黄昏|たそがれ} |
| 《《禁書》》 | 禁書[#「禁書」に傍点] | {禁書|・|・} |
| |S級《エス》 | |S級《エス》 | {S級|エス} |
ルビを崩さずに転載する手順
- 1
元の本文をまるごとコピーする
投稿画面の編集欄から、ルビの記号が入った状態の本文をコピーします。表示画面からコピーすると、ルビが外れたり読みが混ざったりします。
- 2
変換ツールに貼り付ける
小説のルビ・傍点 変換の「1. 本文を貼り付ける」に貼ります。書き方は自動で判定され、違うときは「元の書き方」で選び直せます。なろうの括弧ルビも変換するときはチェックを入れます。
- 3
転載先を選ぶ
「2. 変換先を選んでコピー」で転載先を選びます。なろう・カクヨムでは縦棒を毎回つけるか必要なところだけにするかも選べます。
- 4
チェックを確認する
「3. チェック」に、閉じ忘れの《》、なろうで意図せずルビになる括弧、pixiv で使えない記号、同じ漢字の読みの表記ゆれ、親文字に比べて長すぎるルビが出ていないか確かめます。
- 5
プレビューで見て、コピーする
「4. 見た目を確かめる」の縦書き・横書きでルビと傍点の位置を確かめ、「コピー」で転載先の投稿画面に貼ります。
- 6
ルビ以外のタグを手で直す
pixiv の [newpage] や [chapter:] のように、ルビ・傍点以外の特殊な書き方はそのまま残るので、転載先に合わせて直します。
ふりがなを一括で振るときのコツ
読者層が広い作品や児童向けの作品では、難しい漢字にまとめてふりがなを振りたいことがあります。小説のルビ・傍点 変換の「5. ふりがなを一括で振る」で「漢字の読みを調べる」を押すと、辞書で本文の漢字の読みを調べて候補を一覧にします。
- 送りがなは親文字に含めない:「取り扱い」は「取《と》り扱《あつか》い」のように、漢字の部分にだけ振ります。
- 同じ語は初出のみにする:「同じ語は最初に出てきたところだけ(初出のみ)」を選ぶと、2回目以降には振りません。すでにルビがある語にも振りません。
- 文脈で読みが変わる語を確かめる:今日(きょう/こんにち)、人気(にんき/ひとけ)、上手(じょうず/うわて)などは、辞書のふつうの読みが入るので一覧で直します。
- キャラクター名・地名・造語は必ず手で直す:辞書にない読みは、ふつうの音読み・訓読みが入ります。
- 振らない語は外す:常用漢字の易しい語まで振ると読みにくくなります。一覧のチェックを外してから「本文に入れる」を押します。
公募・コンテストの字数はルビを除いて数える
小説の公募やコンテストの規定字数は、ふつうルビの記号や読みを含めない本文の字数で考えます。ところが、記号の入った本文をそのまま文字数カウントに貼ると、「|」「《》」と読みの分だけ多く数えてしまいます。ルビの多い作品では、その差が1割を超えることもあります。
小説のルビ・傍点 変換では、本文を貼るだけで「本文○字(ルビの読みを含めると○字)」と、記号と読みを除いた字数と読みを含めた字数を表示します(改行と空白は数えません)。たとえばツールのサンプルの3行は、本文71字、読みを含めると87字です。変換先で「本文だけ」を選べば、ルビと傍点を外した本文をそのままコピーして、ほかのツールで数え直すこともできます。
原稿用紙換算での数え方や、句読点・改行の扱いは文字数カウントのやり方、手書きの原稿用紙の決まりは原稿用紙を印刷する方法で解説しています。応募規定に「ルビを含む」などの指定があるときは、規定を優先してください。
よくある質問
- なろうの小説を pixiv に転載するとルビが崩れるのはなぜ?
- なろうのルビ「|漢字《かんじ》」と pixiv のルビ「[[rb:漢字 > かんじ]]」は書き方が違い、pixiv はなろうの記号をルビとして読まないためです。転載前に pixiv の書き方に直すと正しく表示されます。
- ルビの書き方を一括で変換する方法は?
- 小説のルビ・傍点 変換に本文を貼り付けて、変換先を選ぶだけです。なろう・カクヨム・pixiv・青空文庫形式・HTML・でんでんマークダウンの間で、ルビと傍点を一括で書き換えられます。
- 青空文庫形式の傍点の書き方は?
- 傍点を振った語のすぐ後ろに「[#「禁書」に傍点]」のように注記を書きます。白ゴマ傍点なら「[#「禁書」に白ゴマ傍点]」と、注記の言葉で点の種類を指定します。
- でんでんマークダウンでルビを振るには?
- 「{漢字|かんじ}」と書きます。読みを縦棒で区切って「{漢字|かん|じ}」と書くと、1文字ずつのモノルビになります。傍点の専用の書き方はないため、「{禁書|・|・}」のように「・」を振るのが一般的です。
- ルビを除いた文字数を数えるには?
- 小説のルビ・傍点 変換に本文を貼ると、ルビの記号と読みを除いた本文の字数と、読みを含めた字数を表示します。変換先で「本文だけ」を選ぶと、ルビを外した本文をコピーすることもできます。
この記事で紹介したツール
あわせて読みたい
なろうのルビの振り方|縦棒|の使い方・傍点・括弧が勝手にルビになるときの対処
小説家になろうでは、本文に「|漢字《かんじ》」と書くだけでルビ(ふりがな)が振れます。ところが、縦棒(|)を省いたらルビの位置がずれた、送りがなまで含めたら《》がそのまま表示された、「彼(かれ)」と書いた括弧がふりがなに化けた、という失敗がとても多い書き方でもあります。この記事では、なろうのルビの3つの書き方と親文字になる範囲、縦棒が必要になる場面、専用の書き方がない傍点の振り方、括弧や《》が意図せずルビになるときの直し方までをまとめます。
記事を読む →pixiv小説のルビと傍点の振り方|[[rb:]]の書き方となろう・カクヨムからの一括変換
pixiv 小説のルビは「[[rb:漢字 > かんじ]]」と書きます。なろうやカクヨムの「|漢字《かんじ》」とはまったく違う書き方なので、作品を転載すると《》が記号のまま表示されてしまいます。また pixiv には傍点の専用の書き方がなく、1文字ずつ「・」のルビを振るのが定番です。この記事では、pixiv 小説のルビと傍点の書き方、[newpage] などほかの特殊タグとの付き合い方、なろう・カクヨムとの間でルビを崩さずに一括変換する手順を解説します。
記事を読む →カクヨムのルビと傍点の書き方|《《傍点》》と|《で記号を表示する方法
カクヨムでは、ルビを「|漢字《かんじ》」、傍点を「《《傍点》》」と書きます。なろうとよく似ていますが、傍点の専用の書き方がある、括弧はルビにならない、ルビではない《を「|《」と書いて表示できる、といった違いがあります。この記事では、カクヨムのルビと傍点の書き方、縦棒を省けるときと省けないとき、二つ名や作中の書名に《》を使いたいときの書き方、なろう・pixiv との行き来で崩れない変換のしかたを解説します。
記事を読む →