仕組み解説公開日 読了目安 約7

UTCとJSTの違い|世界標準時から日本時間に変換する方法

海外サービスの表示時刻やAPIのログに出てくる「UTC」。日本時間との関係さえ押さえれば、変換は暗算でできます。この記事では、UTC・GMT・JSTの違いと+9時間の数え方、日付をまたぐときの注意点、時刻表記の読み方をまとめます。

UTC・GMT・JSTは何が違うのか

海外のサービスやプログラムのログでは、時刻がUTCで書かれていることがよくあります。まずは3つの言葉の関係を整理しておくと、以降の変換で迷わなくなります。

表記読み方・意味日本時間との差
UTC協定世界時。世界の時刻の基準として使われる日本はUTC+9時間
GMTグリニッジ標準時。歴史的な基準で、日常ではUTCとほぼ同義日本はGMT+9時間
JST日本標準時。日本国内で使う時刻基準そのもの
ZUTCであることを示す記号(Zulu time)+9時間で日本時間になる

実務上は、UTCとGMTを同じものとして扱って支障ありません。厳密には成り立ちが違いますが、両者のずれは1秒未満です。「UTC+9」「GMT+9」「JST」はいずれも同じ時刻を指していると考えて構いません。

UTCから日本時間へ変換する手順

計算そのものは足し算だけです。つまずくのは日付の扱いなので、順番を固定して処理すると間違えません。

  1. 1

    その時刻がUTCかどうかを確かめる

    末尾のZ、UTC、GMTの表記が目印です。何も書かれていない場合は、そのサービスがどのタイムゾーンで表示しているかを設定画面で確認します。ここを飛ばすと、二重に9時間足してしまう事故が起こります。

  2. 2

    時刻に9時間を足す

    UTC 10:00 なら 19:00 が日本時間です。分は変わりません。日本のオフセットは+9時間ちょうどなので、30分単位のずれを考える必要はありません。

  3. 3

    24を超えたら日付を1日進める

    UTC 20:00 + 9時間 = 29:00 となったら、24を引いて05:00、日付は翌日です。UTCの15:00以降はすべて日本時間では翌日になります。

  4. 4

    曜日も一緒に確認する

    日付が変わると曜日も変わります。締切やメンテナンス時刻を扱うときは、日付だけでなく曜日まで書き換えて共有すると誤解が減ります。

日付をまたぐときの早見表

実際に間違いが起きるのは、日付の境目付近だけです。よく使う時刻をまとめておきます。

UTC日本時間日付
00:0009:00同じ日
09:0018:00同じ日
14:5923:59同じ日
15:0000:00翌日
20:0005:00翌日
23:5908:59翌日

境目はUTC 15:00 です。ここを超えたら日本では翌日、と覚えておけば、締切やイベント開始時刻の読み違いはほぼ防げます。海外サービスの「毎日00:00 UTCにリセット」は、日本時間では毎日朝9時のリセットです。

時刻表記の読み方

ログやAPIのレスポンスでは、決まった形式で時刻が書かれています。形を知っていれば、どこがタイムゾーンの情報かはすぐ分かります。

  • 2026-08-28T10:00:00Z — 末尾のZはUTCの意味。日本時間では同日19:00
  • 2026-08-28T10:00:00+09:00 — すでに日本時間。足し算は不要
  • 2026-08-28T10:00:00-05:00 — UTCより5時間遅い地域の時刻。UTCでは15:00、日本時間では翌日0:00
  • 2026-08-28 10:00 (UTC) — 括弧やスペース区切りで基準を書く形式
  • 1787911200 — 数字だけの形式はUnix時間。1970年1月1日0:00 UTCからの秒数で、この値は上の例と同じ時刻を指す

相手国のサマータイムで差が変わる

UTCは季節で動きませんが、各国の時刻はサマータイムで動きます。そのため「日本との時差」は国によって年に2回変わります。

地域標準時のUTCオフセット夏時間中日本との差
イギリス(ロンドン)UTC+0UTC+19時間 → 8時間
ドイツ・フランスUTC+1UTC+28時間 → 7時間
アメリカ東部(ニューヨーク)UTC-5UTC-414時間 → 13時間
中国・シンガポールUTC+8採用なし1時間で固定
韓国(ソウル)UTC+9採用なし0時間で固定
インドUTC+5:30採用なし3時間30分で固定

切り替え日は国ごとに違い、同じ「夏時間」でも欧州と北米では開始・終了の日付がずれます。切り替え前後の数週間は、暗算より現在時刻の一覧で確認したほうが確実です。世界の時差ツールは主要13都市の現在時刻と日本との差をそのまま表示するので、いま何時間差なのかを見てから予定を決められます。

やり取りで誤解を減らす書き方

  • 時刻には必ずタイムゾーンを添える。「15:00」ではなく「15:00 JST」と書く
  • 海外の相手には両方を併記する。「9月3日 10:00 JST(9月3日 01:00 UTC)」の形が分かりやすい
  • 日付をまたぐ場合は曜日も書く。「翌日」だけだと、どちらの国の翌日か伝わらない
  • 締切は時刻まで指定する。「9月3日まで」はタイムゾーンによって24時間ずれる
  • 定例会議は、相手国のサマータイム切り替え日をカレンダーに入れておく

特にトラブルになりやすいのが締切です。「9月3日締切」とだけ伝えると、UTC基準の相手は日本時間の9月4日午前9時まで猶予があると解釈します。丸1日分ずれるので、締切だけは時刻とタイムゾーンをセットで書くようにしてください。

よくある質問

UTCと日本時間の差は何時間ですか?
日本標準時(JST)はUTC+9時間です。日本はサマータイムを採用していないため、この差は一年中変わりません。UTCの時刻に9時間を足せば日本時間になり、24時を超えた場合は日付を1日進めます。
UTCとGMTは違うものですか?
厳密には決め方が異なりますが、実用上は同じものとして扱って問題ありません。両者のずれは1秒未満で、日常のやり取りやスケジュール調整で影響することはありません。「UTC+9」と「GMT+9」はどちらも日本時間を指します。
末尾に「Z」が付いた時刻はどう読みますか?
ZはUTCであることを示す記号です。2026-08-28T10:00:00Z なら、UTCの10時、日本時間では同じ日の19時になります。一方で「+09:00」が付いている時刻はすでに日本時間なので、さらに9時間を足さないよう注意してください。
海外の相手と時刻をやり取りするときのコツはありますか?
自国の時刻とUTCを併記するのが最も確実です。「9月3日 10:00 JST(01:00 UTC)」のように書けば、相手は自分の地域の時刻へ一度で変換できます。相手国にサマータイムがある場合は差が年2回変わるため、定例予定は切り替え日の前に現在の時差を確認しておくと安全です。

この記事で紹介したツール

あわせて読みたい