旧洗濯表示と新しい表示の違い|対応表と読み替えのコツ
クローゼットの古い服には、「弱 30 中性」「手洗イ 30」「エンソサラシ」のように、カタカナや漢字の入った洗濯表示が付いていることがあります。これは2016年11月まで使われていた旧表示です。この記事では、洗濯表示がいつ・どう変わったのか、旧表示と新しい表示の対応表、旧表示にはなかった記号、読み替えるときにずれやすいポイントをまとめます。
洗濯表示は2016年12月に変わった
洗濯表示(取扱い表示)は、2016年12月1日から新しい規格に切り替わりました。それまでの日本独自の規格(JIS L 0217)から、国際規格(ISO 3758)にそろえた新しい規格(JIS L 0001)に変わり、記号の数も22種類から41種類に増えています。
| 旧表示 | 新しい表示 | |
|---|---|---|
| 規格 | JIS L 0217 | JIS L 0001(ISO 3758 に準拠) |
| 使われた時期 | 2016年11月まで | 2016年12月から |
| 記号の数 | 22種類 | 41種類 |
| 書き方 | 絵と日本語(カタカナ・漢字) | 記号と数字・アルファベット |
| 意味の考え方 | 「〜がよい」という推奨の方法 | 「ここまでならできる」という上限 |
2016年11月までに作られた服は旧表示のまま売られていたので、今でも古い服や古着、譲り受けた服で旧表示を見かけます。海外で買った服の記号が新しい表示とほぼ同じなのは、国際規格にそろえたためです。
いちばん大きな違いは「推奨」から「上限」へ
記号の形以上に大きく変わったのが、表示の考え方です。旧表示は「このやり方で洗うのがよい」という推奨の方法を示していました。新しい表示は「この強さ・温度までなら処理できる」という上限を示します。
- 新しい表示の桶に40と書いてあれば、40℃より低い温度や、より弱いコースで洗うのは自由です。
- 旧表示の「中性」のような洗剤の指定は、新しい表示の記号からはなくなりました。
- 記号だけでは伝えきれない注意は、「洗濯ネット使用」「裏返しにして洗う」「あて布使用」などの付記用語として、記号の近くに言葉で書かれます。
旧表示と新しい表示の対応表
旧表示を新しい表示に置き換えるときの目安です。消費者庁も案内しているとおり、新旧の記号は意味が完全には一致しないものがあるので、「いちばん近い記号」として読んでください。
| 旧表示 | 旧表示の意味 | 新しい表示の目安 |
|---|---|---|
| 桶に95・60・40 | その温度を限度に洗濯機で洗える | 桶に95・60・40(線なし) |
| 桶に「弱 40」 | 40℃まで、洗濯機の弱水流か弱い手洗いがよい | 桶に40・線1本 |
| 桶に「弱 30 中性」 | 30℃まで、弱水流か弱い手洗い。中性洗剤を使う | 桶に30・線1本か線2本 |
| 桶に「手洗イ 30」 | 30℃まで、弱い手洗いがよい(洗濯機は不可)。中性洗剤を使う | 桶に手(新しい表示は40℃まで) |
| 桶に× | 水洗いはできない | 桶に× |
| フラスコに「エンソサラシ」 | 塩素系漂白剤が使える | 三角(塩素系・酸素系とも可) |
| フラスコに× | 塩素系漂白剤は使えない | 三角に斜線2本か三角に× |
| アイロンに「高」「中」「低」 | 210℃・160℃・120℃を限度にかける | アイロンに点3つ・2つ・1つ(200℃・150℃・110℃まで) |
| アイロンの下に波線 | あて布をする | 付記用語「あて布使用」 |
| 丸に「ドライ」 | ドライクリーニングができる(パークロロエチレンか石油系) | 丸にP |
| 丸に「ドライ セキユ系」 | 石油系溶剤でドライクリーニングができる | 丸にF |
| ねじった布に「ヨワク」 | 手絞りは弱く、遠心脱水は短時間で | 付記用語「弱く絞る」 |
| ねじった布に× | 絞ってはいけない | 四角に縦線2本・横線2本(ぬれ干し)が近い |
| シャツの形・平干しの形 | つり干し・平干しがよい | 四角に縦線1本・横線1本 |
| シャツの形に斜線 | 日陰のつり干しがよい | 四角に縦線1本・左上に斜線 |
読み替えでずれやすい4つのポイント
対応表のうち、新旧で数字や範囲が違うものは、新しい表示に合わせて洗うと旧表示より強い処理になることがあります。古い服は、旧表示の条件のほうを守るのが安全です。
- 手洗いの温度:旧表示の「手洗イ 30」は30℃まで、新しい手洗いの記号は40℃までです。旧表示の服はぬるま湯(30℃以下)で洗います。
- 洗濯機の可否:旧表示の「手洗イ」は洗濯機を使えない表示でした。新しい表示の手洗いの服は洗濯機の手洗いコースで洗えることが多いですが、旧表示の服を洗濯機に入れるかは慎重に判断します。
- 漂白:旧表示のフラスコに×は塩素系のことしか示していません。酸素系が使えるかは分からないので、目立たない所で試してから使います。
- アイロンの温度:旧表示の高・中・低(210℃・160℃・120℃まで)と、新しい点3つ・2つ・1つ(200℃・150℃・110℃まで)は少しずれます。低温の点1つは、新しい表示ではスチームなしという条件も付いています。
新しい表示で増えた記号
22種類から41種類に増えたのは、旧表示では言葉で書くしかなかった処理や、段階が足りなかった所に記号ができたためです。
- タンブル乾燥(四角に丸):旧表示には記号がなく、「タンブル乾燥はお避けください」などの言葉で書かれていました。詳しくは洗濯表示の乾燥マークの意味で説明しています。
- ウェットクリーニング(丸にW):クリーニング店の特別な水洗いの記号で、旧表示にはありません。
- 酸素系漂白剤:旧表示は塩素系のことだけでしたが、「酸素系のみ可(三角に斜線2本)」が加わりました。使い分けは洗濯表示の三角マークと漂白剤をどうぞ。
- 液温70℃・50℃、手洗いの40℃、非常に弱い洗濯(線2本)、ぬれ干し:段階が細かくなりました。線の読み方は洗濯表示の桶マークの意味で説明しています。
洗濯表示の意味と洗い方チェッカーの「旧表示との対応表」では、旧表示の絵と新しい表示のいちばん近い記号を並べて確認できます。新しい記号を押せば、そのまま洗濯機のコースや干し方の説明も読めます。
よくある質問
- 洗濯表示が変わったのはいつですか?
- 2016年12月1日からです。日本独自の規格(JIS L 0217)から、国際規格にそろえた新しい規格(JIS L 0001)に変わり、記号は22種類から41種類に増えました。それ以前に作られた服には旧表示が付いています。
- 旧表示の「弱 30 中性」は新しい表示ではどれですか?
- 桶に30と線1本(弱い)か、線2本(非常に弱い)が目安です。30℃までのぬるま湯か水で、洗濯機の弱水流のコースか弱い手洗いで洗い、旧表示の指定どおり中性洗剤を使います。
- 旧表示の「手洗イ 30」の服は洗濯機で洗えますか?
- 旧表示の手洗イは洗濯機を使えないという意味でした。新しい表示の手洗いの服は洗濯機の手洗いコースで洗えることが多いですが、旧表示の服は手で押し洗いするのが安全です。温度も30℃までにします。
- 旧表示のねじった布に「ヨワク」とはどういう意味ですか?
- 手で絞るときは弱く、洗濯機で脱水するときは短時間にするという意味です。新しい表示には絞り方の記号がなく、付記用語の「弱く絞る」として言葉で書かれます。
- 旧表示と新しい表示はまったく同じ意味ですか?
- 完全には一致しません。旧表示は推奨の方法、新しい表示は処理の上限を示しており、手洗いの温度やアイロンの温度などに違いがあります。対応表は目安として使い、古い服は旧表示の条件を守るのが安全です。
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