洗濯表示の三角マーク|塩素系・酸素系漂白剤の使い分け
黄ばみやシミを落とそうと漂白剤を手に取ったとき、確かめたいのがタグの三角の記号です。三角だけ、三角に斜線2本、三角に×の3種類で、使える漂白剤が変わります。この記事では、三角マークの意味と、塩素系・酸素系の漂白剤の違い、粉末と液体の酸素系の使い分け、漂白剤NGの服で避けたい洗剤、使う前の色落ちの確かめ方までまとめます。
三角マークは3種類だけ
新しい洗濯表示で漂白を表すのは三角の記号です。種類は3つしかなく、中に何が描かれているかで使える漂白剤が決まります。
| 記号の見た目 | JISの意味 | 使える漂白剤 |
|---|---|---|
| 三角(中に何もない) | 塩素系及び酸素系の漂白剤を使用して漂白処理ができる | 塩素系・酸素系のどちらも |
| 三角に斜線2本 | 酸素系漂白剤の使用はできるが、塩素系漂白剤は使用禁止 | 酸素系だけ |
| 三角に× | 漂白処理はできない | どちらも使えない |
三角だけの服でも、塩素系を使ってよいのは白い服に限られると考えておきます。記号は「繊維が塩素系に耐えられる」ことを示すもので、染料の色が残ることまでは保証していないためです。
塩素系と酸素系の漂白剤の違い
漂白剤はパッケージの見た目が似ていても、成分で大きく2つに分かれます。容器の裏の「液性」と「成分」の欄を見ると、どちらか分かります。
| 塩素系 | 酸素系(粉末) | 酸素系(液体) | |
|---|---|---|---|
| 主な成分 | 次亜塩素酸ナトリウム | 過炭酸ナトリウム | 過酸化水素 |
| 液性 | アルカリ性 | 弱アルカリ性 | 酸性〜弱酸性が多い |
| 漂白の力 | 強い | 中くらい(お湯で強くなる) | 穏やか |
| 色柄物 | 使えない(色も抜ける) | 使えるものが多い | 使えるものが多い |
| 目印 | 「混ぜるな危険」の表示 | 粉末・顆粒 | 液体・ジェル |
三角に斜線2本の服に使えるのは、右の2つの酸素系です。オキシクリーンなどの粉末の酸素系漂白剤もここに入ります。ただし、粉末の酸素系は弱アルカリ性のため、ウールやシルクなどの動物性の繊維には使えないと書かれている製品が多くあります。ウールやシルクの服には、使用できる衣類として明記された液体の酸素系を選びます。最終的には漂白剤の容器の「使えないもの」の欄に従ってください。
三角に×の服は「漂白剤入りの洗剤」も避ける
三角に×の服は、塩素系も酸素系も使えません。見落としやすいのが、洗剤そのものに漂白成分が入っている場合です。粉末の洗濯洗剤には「漂白剤配合」「酸素系漂白成分配合」と書かれたものがあり、ふだんの洗剤で洗うだけで漂白したのと近いことになります。
- 三角に×の服は、漂白成分の入っていない洗剤(おしゃれ着用の中性洗剤など)で洗います。
- シミがあっても漂白剤では落とさず、部分洗い用の洗剤やクリーニング店のシミ抜きを使います。
- キッチン用の塩素系漂白剤や、浴室のカビ取り剤も塩素系です。そばで服を扱うときは、しぶきがかからないようにします。
漂白剤を使う前の色落ちテストと、つけ置きの手順
三角の記号で漂白剤が使えることが分かっても、柄やプリント、刺しゅうの糸の色まで大丈夫とは限りません。初めて使う服は、目立たない所で試してから全体に使います。
- 1
使う濃さの液を作る
漂白剤の容器に書かれた濃さで、少量の液を作ります。
- 2
目立たない所に付ける
縫い代やすその裏など、目立たない部分に綿棒などで液を付けます。
- 3
5分ほど置いて確かめる
白い布で押さえて、布に色が移らないか、付けた所の色が変わっていないかを見ます。変化があれば、その服には使いません。
- 4
つけ置きは表示の時間だけ
使えると分かったら、容器に書かれた時間だけつけ置きし、よくすすいでから洗濯します。長く置けば効くわけではなく、傷みや色むらの原因になります。
金属のボタンやファスナー、ホックの付いた服は、漂白剤で金属が変色・さびることがあります。容器の注意書きを見て、使えないものに当てはまるときは避けます。また、付記用語に「つけ置き禁止」とある服は、三角の記号にかかわらずつけ置きはしません。
旧表示の「エンソサラシ」とフラスコの記号
2016年11月までの旧表示では、漂白はフラスコの形の記号で表されていました。旧表示は塩素系のことしか書かれていないので、新しい表示への読み替えには注意が必要です。
| 旧表示 | 旧表示の意味 | 新しい表示の目安 |
|---|---|---|
| フラスコに「エンソサラシ」 | 塩素系漂白剤による漂白ができる | 三角(塩素系・酸素系とも可) |
| フラスコに× | 塩素系漂白剤による漂白はできない | 三角に斜線2本か、三角に×(酸素系が使えるかは書かれていない) |
フラスコに×の古い服に酸素系を使いたいときは、上の色落ちテストをしてから使うのが確実です。旧表示全体の読み替えは旧洗濯表示と新しい表示の対応表でまとめています。洗濯表示の意味と洗い方チェッカーでは、「三角」「斜線」「オキシクリーン」などの言葉でも漂白の記号を探せます。何枚かの服をまとめてつけ置き・洗濯するときに使える漂白剤の決め方は、洗濯表示が違う服を一緒に洗う方法を参考にしてください。
よくある質問
- 洗濯表示の三角に斜線2本はどういう意味ですか?
- 酸素系漂白剤は使えるが、塩素系漂白剤は使えないという意味です。粉末の過炭酸ナトリウム系や液体の過酸化水素系の漂白剤が使えます。「混ぜるな危険」と書かれた塩素系は使えません。
- 三角に×の服にオキシクリーンは使えますか?
- 使えません。三角に×は塩素系・酸素系とも漂白処理ができないという意味で、オキシクリーンなどの酸素系漂白剤も含まれます。漂白剤配合の洗剤も避け、シミは部分洗い用の洗剤やクリーニング店のシミ抜きで対応します。
- 三角だけの服なら色柄物にも塩素系漂白剤を使えますか?
- おすすめしません。三角だけの記号は繊維が塩素系に耐えられることを示していますが、塩素系は染料の色も抜くため、色柄物は色が落ちたり、まだらになったりします。色柄物には酸素系を使ってください。
- ウールやシルクの服に酸素系漂白剤は使えますか?
- 三角に斜線2本か三角だけの表示であっても、粉末の酸素系漂白剤は弱アルカリ性のため、ウールやシルクに使えないとしている製品が多くあります。使う場合は、ウール・シルクに使えると明記された液体の酸素系を選び、目立たない所で色落ちを確かめてから使ってください。
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