間取り図に方位線を引く方法|45°と30°・60°の分け方
間取り図の方位を調べるには、家の中心から北に合わせて放射状の線を引き、どの部屋がどの方位に入るかを見ます。ところが、8方位を45°ずつに分けるのか、家相のように東西南北を30°・四隅を60°に分けるのかで、線の位置は変わります。この記事では、紙と分度器で方位線を引く手順、2つの分け方の角度の一覧、正中線と四隅線の意味、よくある失敗をまとめます。
方位線を引く前に用意するもの
- 方位記号が入った間取り図(できれば縮尺が分かるもの)
- 家の中心の位置(L字・コの字の家は重心法で出す)
- どちらの北で見るか(真北か磁北か)
- どの分け方で見るか(8方位45°か、家相の30°・60°か、24山か)
- 紙で引くなら、分度器・定規・色鉛筆
このうち中心と北の取り方は、線の位置を大きく左右します。中心の出し方は家の中心の出し方、北の取り方は真北と磁北の違いで説明しています。ここでは、中心と北が決まったあとの線の引き方を中心に説明します。
8方位45°と家相の30°・60°のちがい
方位の分け方は大きく2つあります。8方位をすべて45°ずつに分ける方法は、風水や方位学でよく使われます。家相では、北・東・南・西の「四正(しせい)」を30°ずつ、北東・南東・南西・北西の「四隅(しぐう)」を60°ずつに分ける方法がよく使われます。どちらも8つの方位で合計360°です(45°×8=360°、30°×4+60°×4=360°)。
| 方位 | 8方位(各45°) | 家相(四正30°・四隅60°) |
|---|---|---|
| 北 | 337.5°〜22.5° | 345°〜15° |
| 北東 | 22.5°〜67.5° | 15°〜75° |
| 東 | 67.5°〜112.5° | 75°〜105° |
| 南東 | 112.5°〜157.5° | 105°〜165° |
| 南 | 157.5°〜202.5° | 165°〜195° |
| 南西 | 202.5°〜247.5° | 195°〜255° |
| 西 | 247.5°〜292.5° | 255°〜285° |
| 北西 | 292.5°〜337.5° | 285°〜345° |
角度は北を0°として時計回りに測った値です。たとえば中心から見て20°の方向にある部屋は、45°分けでは「北」、家相の分け方では「北東」になります。境目から数度の位置にある部屋は、分け方によって方位が入れ替わるので、どちらの分け方で見ているかを必ず書き添えておきましょう。
正中線と四隅線
方位の範囲の境目とは別に、方位のまん中を通る線もよく使われます。中心から北・東・南・西に引く十字の線が「正中線」、北東・南東・南西・北西に引くバツ印の線が「四隅線」です。四隅線のうち、北東と南西を結ぶ線は「鬼門線」とも呼ばれます。
| 線 | 角度(北を0°) | よく言われること |
|---|---|---|
| 正中線 | 0°・90°・180°・270° | 家相では、線上に玄関・トイレなどを置かないほうがよいとされることがある |
| 四隅線 | 45°・135°・225°・315° | 同上。北東・南西は鬼門線 |
境目の線と、まん中を通る正中線・四隅線を混同しないように注意してください。紙に引くときは、境目は細い線、正中線・四隅線は色を変えた線にすると見分けやすくなります。鬼門線の見方は鬼門・裏鬼門の調べ方にまとめています。
紙と分度器で方位線を引く手順
- 1
間取り図をコピーして中心に印を付ける
線を書き込むので、元の図面ではなくコピーを使います。求めた家の中心に小さな十字を書きます。
- 2
中心を通る北の線を引く
方位記号の矢印と平行な線を、定規を2本使って中心まで平行移動させて引きます。磁北で見るなら、この線を偏角ぶん反時計回りに回した線を北の線にします。
- 3
分度器を中心に合わせて境目に印を付ける
分度器の中心を家の中心に、0°を北の線に合わせ、時計回りに境目の角度(45°分けなら22.5°・67.5°…、家相なら15°・75°・105°・165°…)に印を付けます。
- 4
中心から印を通る線を外周の外まで引く
線は外周を越えて、図面の端まで伸ばします。外周の近くの部屋ほど、線のわずかな角度のずれで位置が大きく動くからです。
- 5
方位ごとに色を塗り、部屋を読み取る
鬼門・裏鬼門など気になる方位に色を付け、トイレ・玄関・キッチンがどの方位に入るかを書き出します。
分度器は半円のものが多いので、反対側は180°を足した角度で印を付けます。24山で見る場合は15°ごとに24本の線が必要になり、手で引くとかなり手間がかかります(24山は24方位(二十四山)の一覧と読み方で説明しています)。
画像の上で一度に引く方法
間取り図 方位線ツールでは、間取り図の画像を読み込み、外周の角をタップしてなぞると重心を計算し、方位記号に赤い矢印を合わせるだけで線が引かれます。「分け方」で8方位(各45°)・家相(30°・60°)・24山(各15°)を切り替えると、同じ中心と北のまま線が引き直されるので、境目の部屋がどう変わるかをすぐ見比べられます。
- 「表示」で方位の色分け・正中線と四隅線・方位の文字を個別にオン/オフできる
- 方位ごとの床面積の割合(目安)が出るので、極端に少ない方位から欠けの見当がつく
- 「④ 場所を調べる」でピンを置くと、方位・24山・角度・近い線とのずれを表にする
- 方位線つきの画像をPNGで保存して共有できる。画像はブラウザの外に送らない
よくある失敗
- 斜めから撮った間取り図の写真を使う:形がゆがみ、中心も角度もずれる。真上から撮るか、PDFならスクリーンショットを使う
- 方位記号の矢印を中心まで平行移動せず、目分量で北の線を引く
- ベランダやウッドデッキまで外周に含めて中心を出す
- 45°分けと家相の分け方を混ぜて、境目の角度を取り違える
- 境目の線と正中線・四隅線を同じ色で引き、どちらの線か分からなくなる
- 真北で引いたのか磁北で引いたのかを書き残さない
特に最後の2つは、あとで家族や設計の担当者と図を見返したときに混乱のもとになります。図の余白に「家相(30°/60°)・磁北・偏角7.5°」のように、条件を書き込んでおくのがおすすめです。
よくある質問
- 方位線は8方位の45°と家相の30°・60°のどちらで引けばいいですか?
- 風水や方位学では45°ずつ、家相では東西南北を30°・四隅を60°とする分け方がよく使われます。相談している先生や参考にしている本の分け方に合わせ、どちらで引いたかを図に書いておきましょう。
- 家相の方位の境目は何度ですか?
- 北を0°として時計回りに、15°・75°・105°・165°・195°・255°・285°・345°が境目です。北は345°〜15°、北東は15°〜75°のように、四正が30°、四隅が60°の幅になります。
- 正中線と四隅線とは何ですか?
- 家の中心から北・東・南・西に引いた十字の線が正中線、北東・南東・南西・北西に引いた線が四隅線です。方位の範囲の境目ではなく、方位のまん中を通る線です。
- スマホで撮った間取り図でも方位線は引けますか?
- 引けますが、斜めから撮ると形がゆがんで中心や角度がずれます。できるだけ真上から撮るか、PDFやウェブの間取り図はスクリーンショットにして使ってください。
- 方位線はどこまで伸ばせばいいですか?
- 外周を越えて図面の端まで伸ばします。中心から遠い部屋ほど角度のずれの影響が大きいので、短い線から目分量で延長するのは避けましょう。
この記事で紹介したツール
あわせて読みたい
鬼門・裏鬼門の調べ方|鬼門線の引き方と方位の範囲
「トイレが鬼門にかかっている」「玄関が裏鬼門の線上にある」と言われても、そもそも鬼門がどの方向の、何度から何度までなのかは意外と知られていません。この記事では、鬼門と裏鬼門の方角、45°で分けたときと家相の60°で分けたときの範囲のちがい、鬼門線(四隅線)の引き方、間取り図でトイレや玄関がかかっているかを確かめる手順をまとめます。
記事を読む →真北と磁北の違い|偏角の目安と間取り図での使い分け
間取り図の方位記号と、スマホのコンパスで測った北の向きが合わないことがあります。原因の多くは、地図の北である「真北」と、方位磁石が指す「磁北」のずれ(偏角)です。この記事では、真北と磁北の違い、日本の地域ごとの偏角の目安、どちら向きに何度回せばよいか、家相・風水で方位を見るときの使い分けをまとめます。
記事を読む →家の中心の出し方|L字・コの字の重心法と対角線のちがい
家相や風水で間取りの方位を見るとき、最初に決めるのが「家の中心」です。長方形の家なら対角線の交点で済みますが、L字やコの字の家では、どこを中心にするかで方位の線が大きく動き、トイレや玄関の方位が変わってしまうこともあります。この記事では、対角線法と重心法のちがい、厚紙を使った重心の求め方、長方形に分けて計算で出す方法、ベランダや2階をどう扱うかを、数字の例でまとめます。
記事を読む →