使い方ガイド公開日 読了目安 約7分

下巻きの長さの計算方法|PEを150mだけ巻くときに何m必要か

細いPEラインを150mだけ巻きたいのに、スプールが深くて縁まで届かない。そんなときに先に巻いておくのが「下巻き」です。必要な長さは、スプールの糸巻き量から巻きたい道糸の量を引けば計算できます。この記事では、下巻きが必要な理由、計算式と具体例、下巻きに使う糸の選び方、計算しなくても量をぴったり合わせられる巻き方、よくある失敗をまとめます。

下巻きが必要になる理由

スプールに巻いた糸の外側が縁より大きく下がっていると、キャストのときに糸が縁にこすれて飛距離が落ちます。また、スプールの外径が小さくなるほど1回転で巻き取れる長さも短くなり、回収が遅くなります。

  • 飛距離を落とさない:糸の外側を縁から1〜2mmほど下にそろえると、糸がスムーズに出ます。
  • 高い糸を節約する:PEラインは高価なので、使う長さだけ買って巻き、足りない分を安いナイロンで埋めます。
  • PEの空回りを防ぐ:PEはつるつるしていて、スプールに直接結ぶと糸ごと空回りすることがあります。下巻きのナイロンの上に結ぶと滑りません。

スプールの糸巻き量の読み方(「3-100」は3号が100m巻けるという意味)は、リールの糸巻き量の見方と換算で先に確認しておくと、このあとの計算が分かりやすくなります。

下巻きの長さの計算式

糸の号数は断面積に比例するので、スプールに入る量は「号数 × 長さ」で表せます。下巻きの長さは、スプール全体の量から道糸の量を引き、下巻きに使う糸の号数で割れば求められます。

  1. 1

    スプールの量

    糸巻き量の表記の号数 × 長さに、巻く割合を掛けます。

  2. 2

    道糸の量

    巻きたい道糸の号数 × 長さです。

  3. 3

    差を下巻きの号数で割る

    残りの量を、下巻きに使う糸の号数で割ると、下巻きの長さになります。

計算の具体例

巻く割合を95%として、よくある3つのケースを計算します。PEとナイロンをまたぐ計算は目安なので、実際は少し多めに下巻きして、道糸を巻き終えたあとで縁との間を見て調整します。

スプールの表記巻きたい道糸下巻きの糸下巻きの長さ
PE 1-200(量190)PE 0.6号 150m(量90)ナイロン3号約33m
ナイロン 2.5-150(量356)フロロ2号 100m(量200)ナイロン3号約52m
ナイロン 3-100(量285)ナイロン1号 150m(量150)ナイロン3号45m

1つ目の例なら、1 × 200 × 0.95 = 190、道糸は0.6 × 150 = 90、残りの100をナイロン3号で割って約33mです。このとき、スプールの中の量の半分強が下巻き、半分弱が道糸という配分になります。

逆に、道糸の量がスプールの量を超えてしまう場合は、下巻きは要りません。たとえば3-100のスプールにナイロン2号を150m巻くと、量は300で、95%の285を超えてしまうので、道糸を140mほどにするのが目安です。

下巻きに使う糸の選び方

  • 素材:安くてしなやかなナイロンが定番です。使い古した道糸でも、傷みが少なければ下巻きに使えます。
  • 号数:3〜4号くらいの太めにすると、短い長さで量を稼げて、巻く手間が減ります。ただし太すぎると段差ができやすいので、細いPEの下巻きなら2〜3号が扱いやすい太さです。
  • 色:道糸と違う色にしておくと、高切れや大物に走られて下巻きが見えたときにすぐ気づけます。
  • PE同士の下巻き:古いPEを下巻きにすることもできますが、PE同士は滑りやすいので、結び目をしっかり締め、上に巻くPEとの結束も確かめます。

計算しなくても量をぴったり合わせる「逆巻き」

計算はあくまで目安で、巻くときの張りの強さや糸の硬さで結果が前後します。予備のスプールやリールがもう1つあれば、次の手順で量をぴったり合わせられます。

  1. 1

    道糸を先に巻く

    空のスプールに、使う予定の道糸(例:PE 150m)を先に全部巻きます。

  2. 2

    下巻きを上に巻く

    その上から、縁の1〜2mm下になるまで下巻きの糸を巻き、そこで切ります。

  3. 3

    別のスプールに巻き取る

    もう1つのリールで、下巻き→道糸の順に巻き取ります。これで順番が入れ替わり、ちょうどよい量になります。

  4. 4

    元のスプールに戻す

    必要なら、さらにもう一度巻き取って順番を整えます。巻き取りを2回すると、下巻きが内側・道糸が外側の正しい順に戻ります。

手間はかかりますが、新しいリールで最初に一度やっておけば、次からは「このスプールにはPE 0.6号150mなら下巻き何m」と分かるので、メモしておくと便利です。

下巻きの長さをツールで計算する

釣り糸の号数換算・糸巻き量計算の「下巻きの長さ」では、スプールの糸巻き量、巻く割合、道糸の種類・号数・長さ、下巻きに使う糸を入れると、下巻きが何m必要かと、スプールの中の下巻き・道糸の割合を帯で表示します。道糸だけでスプールからあふれる場合は、その号数で巻ける最大の長さを出すので、買う糸の長さを決めるのにも使えます。

PEの号数の選び方はPEラインの号数とlbの早見表、巻いたあとに結ぶリーダーの太さはPEのリーダーの太さとドラグ設定の目安で説明しています。

よくある質問

下巻きは絶対に必要ですか?
必須ではありません。スプールの糸巻き量に見合う長さの道糸を巻けば、下巻きなしでも縁まで届きます。細いPEを短く巻くときや、高価な糸を節約したいときに下巻きをします。浅溝スプールを使うのも一つの方法です。
PE 0.8号を150m巻くとき、下巻きは何m必要ですか?
スプールによって変わります。たとえばPE(号-m)1-200のスプールなら、1 × 200 × 0.95 = 190から0.8 × 150 = 120を引いた70を、下巻きのナイロン3号で割って約23mです。ナイロンの表記しかないスプールでは目安になるので、少し多めに巻いて調整します。
下巻きを多く巻きすぎたらどうすればよいですか?
道糸の端を切るのではなく、いったん道糸をほどいて下巻きを減らしてから巻き直すのがおすすめです。道糸を切ると、使える長さが短くなってしまいます。
下巻きの糸は何号がよいですか?
ナイロンの2〜4号がよく使われます。太いほど短い長さで量を稼げますが、細いPEの下に太い糸を巻くと段差ができやすいので、2〜3号くらいが扱いやすい太さです。
下巻きと道糸はどう結べばよいですか?
電車結び(ダブルユニノット)が簡単でよく使われます。結び目のコブがスプールの中で段差にならないよう、端糸は短く切り、結び目の上は平らになるように巻きます。

この記事で紹介したツール

あわせて読みたい

使い方ガイド約7分

リールの糸巻き量の見方と換算|「3-100」に2号は何m巻ける?

リールのスプールや箱には「ナイロン(号-m)2.5-150、3-100」のような糸巻き量が書かれています。これは「3号なら100m巻ける」という意味ですが、実際に巻きたいのが2号や1.5号だと、何m巻けるのか分かりにくいものです。この記事では、糸巻き量の表記の読み方と、号数が違う糸に換算する計算方法、PEとナイロンの表記をまたぐときの注意、釣りごとに必要な長さの目安をまとめます。

記事を読む →
使い方ガイド約8分

PEのリーダーの太さとドラグ設定の目安|号数×4とペットボトルでの合わせ方

PEラインを使うなら、先にショックリーダーを結び、ドラグを適切な強さに合わせるのが基本です。リーダーは「PEの号数×4」、ドラグは「糸の強さの1/4〜1/3」がよく言われる目安です。この記事では、リーダーが必要な理由、PEの号数ごとのリーダーの太さの早見表、長さの決め方、ドラグを何kgに合わせるかの計算と、ペットボトルを使った合わせ方をまとめます。

記事を読む →
仕組み解説約7分

PEラインの号数とlbの早見表|0.6号・0.8号・1号・1.5号は何lb?

PEラインは同じ号数でも、ナイロンやフロロカーボンよりずっと強い糸です。そのため「PE 0.8号は何lb?」「フロロだと何号と同じくらい?」と換算で迷いやすくなります。この記事では、PEの号数が太さではなく強さで決まる理由、0.1号から5号までのlb・kgの早見表、4本組みと8本組みの違い、釣りものごとによく使われる号数の目安をまとめます。

記事を読む →