毛糸の必要量・玉数の計算方法|代わりの毛糸は長さで換算する
編み図と違う毛糸で編むとき、「何玉買えばいいか」は重さで比べると合わないことがあります。この記事では、代わりの毛糸の玉数を長さ(m)で換算する式と計算例、予備をどれだけみるか、試し編みの重さから作品全体の毛糸の量を見積もる方法、ロットや模様編みなど買うときの注意点をまとめます。
代わりの毛糸は「重さ」ではなく「長さ」で換算する
毛糸のラベルには「40g玉・約80m」のように、1玉の重さと長さが書かれています。編み図に書かれた毛糸と違うものを使うとき、重さで換算すると、太さや素材の違う毛糸では必要な量がずれます。編み物で使う量は、編む糸の長さでほぼ決まるからです。
| 換算のしかた | 計算 | 結果 |
|---|---|---|
| 長さで換算(正しい) | 80m × 8玉 = 640m、640 ÷ 120m = 約5.3玉 | 予備1割で6玉 |
| 重さで換算(ずれる) | 40g × 8玉 = 320g、320 ÷ 50g = 6.4玉 | 7玉(1玉多い) |
上の例は、編み図の毛糸が40g・80m(1gあたり2m)、使う毛糸が50g・120m(1gあたり2.4m)の場合です。使う毛糸のほうが1gあたり1.2倍長い、つまり細いので、重さで比べると多めに買ってしまいます。逆に、使う毛糸のほうが太い(1gあたりの長さが短い)と、重さで換算すると足りなくなります。
玉数を計算する式と計算例
| 編み図の毛糸 | 使う毛糸 | 必要な長さ | 計算上の玉数 | 予備1割で |
|---|---|---|---|---|
| 40g・80m × 8玉 | 50g・120m | 640m | 約5.3玉 | 6玉 |
| 40g・88m × 12玉 | 50g・100m | 1,056m | 約10.6玉 | 12玉 |
| 40g・100m × 10玉 | 40g・80m | 1,000m | 12.5玉 | 14玉 |
| 50g・200m × 6玉 | 100g・220m | 1,200m | 約5.5玉 | 6玉 |
3行目のように、同じ40g玉でも長さが短い(太い)毛糸に替えると、玉数は増えます。ツールの「毛糸の玉数」では、編み図の毛糸と使う毛糸の1玉の重さ・長さ、玉数、予備の割合を入れると、必要な長さと玉数、重さで換算した場合との差、2つの毛糸の太さの比較(1gあたりの長さ)を表示します。
試し編みの重さから作品全体の量を見積もる
編み図がない作品や、オリジナルのサイズで編むときは、試し編みの重さから必要な量を見積もれます。編み地の重さは面積にほぼ比例するので、「試し編みの重さ ÷ 試し編みの面積 × 作品の面積」で計算します。
- 1
試し編みの重さを量る
15cm × 15cm(225cm²)の試し編みが7gなら、1cm²あたり約0.031gです。キッチンスケールで0.1g単位まで量れると精度が上がります。
- 2
作品の面積を出す
セーターなら、前後身頃(幅50cm × 丈62cm × 2枚)と袖(幅40cm × 長さ48cm × 2枚)を長方形とみなして、6,200+3,840=10,040cm²。
- 3
重さと玉数にする
7 ÷ 225 × 10,040 = 約312g。40g玉なら約7.8玉で、予備1割をみて9玉です。
| 作品 | 試し編み | 面積 | 必要な重さ | 40g玉で(予備1割) |
|---|---|---|---|---|
| セーター(身頃2枚・袖2枚) | 15cm角で7g | 10,040cm² | 約312g | 9玉 |
| マフラー(20cm × 150cm) | 12cm角で4g | 3,000cm² | 約83g | 3玉 |
| 帽子(頭まわり52cm × 深さ22cm) | 12cm角で4g | 1,144cm² | 約32g | 1玉 |
袖や身頃を長方形とみなすと、袖ぐりや衿ぐりのカーブのぶん少し多めに見積もることになり、その差が自然な予備になります。ゴム編みや模様編みの部分は密度が違うので、別に試し編みして重さを量ると正確です。
サイズを変えたときの毛糸の量
編み図のサイズを大きく(小さく)して編むときは、玉数を寸法の比ではなく面積の比で増減します。幅と丈の両方が変わるので、寸法が1割大きくなると、面積は 1.1 × 1.1 = 1.21倍、つまり約2割増えます。
| サイズ | 身頃(1枚) | 袖(1枚) | 面積の合計 | 必要な重さ | 40g玉で(予備1割) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1割小さく | 45cm × 55.8cm | 36cm × 43.2cm | 約8,132cm² | 約253g | 7玉 |
| 元のサイズ | 50cm × 62cm | 40cm × 48cm | 10,040cm² | 約312g | 9玉 |
| 1割大きく | 55cm × 68.2cm | 44cm × 52.8cm | 約12,148cm² | 約378g | 11玉 |
表は、15cm角で7gの試し編みをもとに、身頃2枚・袖2枚を長方形として計算した例です。寸法が1割違うだけで、必要な毛糸は2玉ずつ変わります。「1割大きくするから玉数も1割増し」と考えると足りなくなりやすいので注意しましょう。丈だけを長くする場合は、面積も丈の比だけ増えます。
毛糸を買うときの注意点
- ロット(染めの番号)をそろえる。同じ色番号でもロットが違うと色味がわずかに違い、編み地にしま模様のような段差が出ることがある
- 予備は1割が目安。ケーブル(縄編み)や地模様は同じ寸法でも糸を多く使うので、2割ほどみておくと安心
- 地模様の作品は、模様で編んだ試し編みの重さから計算すると、メリヤス編みとの差を見落とさない
- 足りなくなったときに同じロットが手に入らないことがあるので、少し多めに買い、余りは小物や補修用に使う
毛糸の太さと合う針の目安は棒針・かぎ針の号数とmmの早見表にまとめています。違う太さの毛糸を選ぶときの参考にしてください。
よくある質問
- 編み図と違う毛糸で編むとき、何玉買えばよいですか?
- 長さで換算します。編み図が1玉80mの毛糸を8玉なら640m必要です。使う毛糸が1玉120mなら 640 ÷ 120 = 約5.3玉で、予備を1割みて6玉です。
- 重さで換算してはいけないのですか?
- 太さや素材が同じ毛糸なら重さでもほぼ合いますが、違う毛糸では合いません。1gあたりの長さが違うためで、細い毛糸に替えると多めに、太い毛糸に替えると足りなくなります。
- セーター1枚に毛糸は何グラム必要ですか?
- 毛糸の太さとサイズによりますが、並太で大人のセーターなら300〜500gほどが目安です。試し編みの重さから計算すると、15cm角で7gの編み地なら、身頃と袖で約10,000cm²のセーターは約312gです。
- 予備はどれくらい買っておけばよいですか?
- 1割が目安です。縄編みや地模様が多い作品、サイズを調整する作品は2割ほどみておくと安心です。同じロットがあとから手に入らないこともあるので、少し多めに買っておくのがおすすめです。
- 毛糸のロットが違うとどうなりますか?
- 同じ色番号でも染めた時期が違うため、色味がわずかに違うことがあります。途中でロットが変わると、境目に段差が出ることがあるので、1つの作品の毛糸は同じロットでそろえて買いましょう。
この記事で紹介したツール
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