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複利とは?単利との違いを計算式・早見表・72の法則で解説

「複利は人類最大の発明」という言葉を聞いたことがあっても、単利と比べて実際にいくら違うのかを説明できる人は多くありません。この記事では、複利と単利の計算式の違い、年数とともに差が開く様子、利息を組み入れる回数と実質年利の関係、お金が2倍になる年数が分かる72の法則を、100万円の例でまとめます。

単利と複利の違い

単利は、最初に預けた元本にだけ利息がつく計算です。複利は、ついた利息を元本に組み入れ、「元本+それまでの利息」に次の利息がつく計算です。1年目はどちらも同じですが、2年目以降は複利のほうが利息の計算の土台が大きくなっていきます。

  • 単利の元利合計:元本 × (1 + 年利 × 年数)
  • 複利の元利合計(年1回組み入れ):元本 × (1 + 年利)^年数
  • 複利の元利合計(年m回組み入れ):元本 × (1 + 年利 ÷ m)^(m × 年数)

100万円を年5%で10年置く場合、単利は 100万 × (1 + 0.05 × 10) = 150万円です。年1回の複利は 100万 × 1.05^10 ≒ 162万8,895円で、約12万9千円多くなります。この12万9千円が「利息についた利息」の合計です。

年数がたつほど差が開く

100万円を年5%で運用したときの、単利と複利(年1回組み入れ)の元利合計を年数ごとに比べました。

年数単利複利複利と単利の差
1年105万円105万円0円
3年115万円115万7,625円7,625円
5年125万円127万6,282円2万6,282円
10年150万円162万8,895円12万8,895円
20年200万円265万3,298円65万3,298円
30年250万円432万1,942円182万1,942円

単利は毎年同じ5万円ずつ増える直線ですが、複利は増え方そのものが年々大きくなる曲線です。5年では差が2万6千円ほどしかないのに、30年では182万円と、元本の2倍近い差になります。複利の効果を得るうえで一番大事なのは利回りの高さより「時間」だと言われるのはこのためです。

利回り別に見ると、100万円が30年後にいくらになるかは、年0.2%(定期預金の水準)で約106万円、年1%で約135万円、年3%で約243万円、年5%で約432万円、年7%で約761万円です。利回りの差は、年数がかかるほど何倍もの差になって表れます。

利息を組み入れる回数と実質年利

同じ「年5%」でも、利息を元本に組み入れる回数が多いほど、実際の1年の増え方(実質年利)は少しだけ大きくなります。100万円・年5%・10年で比べると次のとおりです。

組み入れ回数実質年利10年後の元利合計2倍になるまで
年1回5.000%162万8,895円14.21年
半年ごと(年2回)5.063%163万8,616円14.04年
四半期ごと(年4回)5.095%164万3,619円13.95年
毎月(年12回)5.116%164万7,009円13.89年
毎日(年365回)5.127%164万8,665円13.86年

年1回と毎日の差は、10年で約2万円です。組み入れ回数の影響は利回りや年数に比べるとかなり小さいので、商品を比べるときは表示されている年利そのものを見れば十分です。なお、定期預金の「半年複利」や、個人向け国債の半年ごとの利払いのように、商品によって組み入れのタイミングは違います。

72の法則でお金が2倍になる年数を出す

72の法則は「72 ÷ 年利(%) ≒ お金が2倍になるまでの年数」という経験則です。電卓がなくても暗算でおおよその年数が分かるので、利回りの感覚をつかむのに便利です。年1回複利で計算した正確な年数と比べると、よく一致します。

年利72の法則正確な年数(年1回複利)
1%72年69.7年
2%36年35.0年
3%24年23.4年
4%18年17.7年
5%14.4年14.2年
6%12年11.9年
8%9年9.0年
10%7.2年7.3年

逆算にも使えます。「10年で2倍にしたい」なら 72 ÷ 10 = 年7.2%が必要です。実際に100万円を年7.2%で10年運用すると約200万円、30年なら約805万円(2倍を3回くり返して約8倍)になります。反対に、年0.2%の預金では2倍になるまで360年かかる計算です。

複利の効果を落とさないためのポイント

  • 利益を途中で引き出さない:分配金を受け取ったり利益確定のたびに使ったりすると、利息に利息がつく部分がなくなり、単利に近づきます。投資信託なら分配金を再投資するタイプ(分配金なし・再投資型)を選ぶのが基本です。
  • 税金を先送り・非課税にする:課税口座では利益を確定するたびに20.315%が引かれ、複利の土台が小さくなります。NISAのような非課税口座は、この目減りを防げます。
  • コストを低く抑える:信託報酬は毎年差し引かれるので、利回りがその分だけ下がったのと同じ効果があります。
  • 期間を長くとる:表のとおり、複利の差は後半になるほど大きくなります。短期間で売買をくり返すより、長く持ち続けるほうが効果を受けやすくなります。

毎月積み立てる場合も、同じように複利が働きます。積立額×年数ごとの将来の金額は積立投資シミュレーションの早見表、非課税口座を使ったときの差は新NISAと課税口座の比較にまとめています。

ツールで複利と単利を比べる

  1. 1

    「一括・複利」タブを開く

    積立・複利シミュレーターの「一括・複利」タブで、元本(一括で入れるお金)・想定利回り・期間を入れます。

  2. 2

    組み入れ回数を選ぶ

    年1回・半年・四半期・毎月・毎日から選ぶと、複利の金額と実質年利が切り替わります。

  3. 3

    単利との差と2倍になる年数を見る

    複利と単利の金額、その差、元本が2倍になるまでの年数(正確な値と72の法則の目安)が並び、グラフで2本の線が開いていく様子を確認できます。

よくある質問

複利と単利はどちらが得ですか?
お金を増やす側(預金・投資)なら複利のほうが得です。100万円を年5%で10年置くと、単利は150万円、年1回の複利は約163万円になります。反対にお金を借りる側では、複利で利息がふくらむほうが負担は大きくなります。
複利の計算式を教えてください。
年1回組み入れる場合は「元本 × (1 + 年利)^年数」です。年m回組み入れる場合は「元本 × (1 + 年利 ÷ m)^(m × 年数)」になります。100万円・年5%・10年なら、100万 × 1.05^10 ≒ 162万8,895円です。
72の法則とは何ですか?
72を年利(%)で割ると、お金が2倍になるまでのおおよその年数が分かる経験則です。年6%なら12年、年3%なら24年で2倍になります。年1回複利の正確な年数(年6%で11.9年、年3%で23.4年)とよく一致し、「10年で2倍なら年7.2%」のように必要な利回りの逆算にも使えます。
毎月複利と年1回の複利ではどれくらい違いますか?
年5%の場合、実質年利は年1回で5.000%、毎月で5.116%です。100万円を10年置いたときの差は約1万8千円で、利回りや年数の違いに比べると影響は小さめです。
銀行の預金も複利ですか?
定期預金には単利型と半年複利型があり、期間が3年以上の定期預金などで半年複利を選べることがあります。ただし現在の預金金利は年0.1〜0.3%程度が多く、100万円を30年置いても年0.2%で約106万円なので、複利の効果はほとんど感じられません。

この記事で紹介したツール

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