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医療費控除の対象になるもの一覧|交通費・歯列矯正・出産

医療費控除は、病院の診察代だけでなく、市販薬や通院の電車代、出産の費用なども対象になります。一方で、予防接種やメガネ、美容目的の治療は対象外です。この記事では、対象になるもの・ならないものを分野別の一覧にし、判断の基準、タクシー代や歯列矯正などの条件つきの項目、保険金や出産育児一時金を差し引く方法をまとめます。

対象かどうかを決める基準

医療費控除の対象になるのは、医師や歯科医師による診療・治療の対価と、治療のために必要な費用のうち、一般的に支出される水準の金額です。迷ったときは次の3点で考えると判断しやすくなります。

  • 治療のためか、予防・健康維持のためか:治療は対象、予防接種やサプリメントのような予防・健康維持は対象外
  • 容姿を整えるためではないか:美容整形、ホワイトニング、見た目のための歯列矯正は対象外
  • その年に実際に支払ったか:受診した年ではなく支払った年の医療費になる。未払いの分は、支払った年の分として扱う

分野別の対象・対象外一覧

分野対象になるもの対象にならないもの
病院・薬診察代・治療費、入院費(食事代を含む)、処方薬、治療のための市販薬、医師による禁煙治療予防接種、ビタミン剤・サプリメント、診断書の作成料、医師への謝礼、入院時のパジャマ・日用品
歯・目虫歯・歯周病の治療、インプラントやセラミック、レーシック・ICL、オルソケラトロジーホワイトニング、近視・乱視のメガネやコンタクトレンズ
交通費通院の電車・バス代、付き添いが必要な子どもや高齢者の付添人の交通費自家用車のガソリン代・駐車場代、里帰り出産の帰省費用
出産・不妊妊婦健診、出産費用、無痛分娩、不妊治療・体外受精—
施術国家資格者によるはり・きゅう・マッサージ(治療目的)、接骨院の施術整体・カイロプラクティック、疲れを取るためのマッサージ
介護訪問看護などの医療系サービスの自己負担、特養の自己負担額の2分の1—
その他生計を一にする家族の医療費、クレジットカードで払った医療費(払った年の分)美容整形、脱毛、AGA(薄毛)治療

市販薬は、医師の処方がなくても、かぜや頭痛などの治療のために買ったものなら対象です。予防や体質改善のために飲むものは対象外です。

条件つきで対象になるもの

項目対象になる条件
通院のタクシー代急病やけがで歩けない、陣痛が始まったなど、電車やバスを使えない場合
歯列矯正かみ合わせの治療として行う場合。大人でも治療目的なら対象、見た目を整える目的なら対象外
差額ベッド代病状などで医師が個室を必要と判断した場合。本人や家族の希望で選んだ場合は対象外
人間ドック・健康診断重大な病気が見つかり、そのまま治療を受けた場合
治療用のメガネ弱視・斜視・白内障の術後などで、医師の指示で作った場合
補聴器補聴器相談医の診療を受け、診療に直接必要と証明された場合
おむつ代6か月以上寝たきりで、医師が「おむつ使用証明書」を出した場合
PCR検査医師の判断で受けた場合、または自己判断で受けて陽性となり治療を受けた場合

保険金や出産育児一時金は差し引く

医療費を埋め合わせるお金を受け取った場合は、支払った医療費から差し引きます。差し引くのは、生命保険・医療保険の入院給付金や手術給付金、健康保険の高額療養費・家族療養費、出産育児一時金、自治体の不妊治療の助成金などです。傷病手当金や出産手当金は給料の代わりなので引きません。

たとえば年収400万円の人が出産費用55万円を支払い、出産育児一時金50万円を受け取った場合、出産分は5万円です。その年に妊婦健診や家族の通院で12万円払っていれば、合計17万円から10万円を引いた7万円が控除になり、所得税3,574円と住民税7,000円で合計10,574円が戻ります。

領収書がないものの記録と保存

  1. 1

    交通費は日付・区間・金額を記録する

    電車やバスの運賃は領収書がなくても対象です。通院した日、病院名、乗車区間、運賃をメモや表計算で残しておきます。交通系ICカードの利用履歴も裏付けになります。

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    市販薬はレシートを取っておく

    ドラッグストアのレシートには品名が載るので、何の薬を買ったか分かるように保管します。治療のために買ったものだけを集計します。

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    医師の証明が必要なものは早めに依頼する

    おむつ使用証明書や治療用メガネの処方箋の写しなど、医師の書類が必要な項目は、年が明けてからでは頼みにくいので受診のついでに依頼しておきます。

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    5年間保存する

    明細書を提出すれば領収書は提出不要ですが、税務署に求められたときに提示できるよう5年間保存します。

ツールで対象になるか調べる

医療費控除 還付金計算の「対象になるか調べる」タブでは、「タクシー」「矯正」「メガネ」などのキーワードで、よく迷う45項目が対象・条件つき・対象外のどれかを検索できます。対象の合計額が出たら、「いくら戻るか計算」タブで補填される額と一緒に入れると戻る額が分かります。

市販薬の購入が多い人は、セルフメディケーション税制と医療費控除どっちが得かも確認してください。家族の医療費をまとめる条件は医療費控除は夫婦どっちが申告すると得かで解説しています。

よくある質問

通院のタクシー代は医療費控除の対象になりますか?
急病やけがで歩けない、陣痛が始まったなど、電車やバスを使えない事情がある場合に限り対象です。単に便利だからという理由で使ったタクシー代や、自家用車のガソリン代・駐車場代は対象外です。
大人の歯列矯正は医療費控除の対象ですか?
かみ合わせの異常などを治療する目的なら、大人でも対象です。見た目を整える目的の矯正は対象外です。治療目的かどうかは歯科医師の診断によるので、必要に応じて診断書をもらっておくと安心です。
出産費用は医療費控除の対象になりますか?
妊婦健診や出産費用は対象です。ただし出産育児一時金(原則50万円)などを差し引いた額になります。一時金のほうが多くても、余った分をほかの医療費から引く必要はありません。
インフルエンザの予防接種は医療費控除の対象ですか?
対象外です。予防のための費用は医療費控除に含まれません。インフルエンザにかかって受診した診察代や処方薬は対象です。

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