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退職前の有給消化のやり方|最終出社日の決め方と有給中の給料

退職が決まったら、残っている有給休暇はできるだけ使いきりたいところです。この記事では、有給消化を前提にした最終出社日と退職日の決め方、退職前に付与日が来る場合の注意、会社が消化を断れるかどうか、使いきれない有給の買取、有給休暇中に支払われる給料の計算方法までをまとめます。

有給消化の基本の流れ

有給休暇は退職日を過ぎると使えなくなり、残っていた分はそのまま消滅します。そのため退職前にまとめて使う場合は、「退職日」と「最終出社日」を分けて考え、最終出社日の翌日から退職日までを有給休暇にあてるのが一般的です。

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    いまの残日数を確かめる

    給与明細や勤怠システムで残日数を確認し、自分でも入社日と使った日数から計算して食い違いがないかを見ます。

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    退職日までに付与日が来るか確かめる

    退職日より前に次の付与日がある場合、その日に新しい有給が付与されます。逆に、残っている繰越分が退職前に時効で消えることもあります。

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    引き継ぎに必要な出社日数を見積もる

    有給消化に入ると出社できないので、引き継ぎに必要な日数を先に確保します。

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    最終出社日と退職日を決めて申し出る

    退職届と一緒に、有給消化の期間を書面やメールで伝えておくと、後で認識がずれるのを防げます。

最終出社日の逆算のしかた

有給休暇は会社の所定労働日(出勤日)にしか使えません。土日や祝日が休みの会社なら、休日を飛ばして出勤日だけを数えます。カレンダーの日数で数えると、最終出社日を早く設定しすぎてしまいます。

退職日残りの有給有給消化の期間最終出社日
2026年11月30日(月)20日10月30日(金)〜11月30日10月29日(木)
2026年11月30日(月)30日10月16日(金)〜11月30日10月15日(木)
2026年11月30日(月)35日10月8日(木)〜11月30日10月7日(水)

土日祝日が休みの会社で計算した例です。10月30日から11月30日までは32日ありますが、土日10日と祝日2日(文化の日・勤労感謝の日)を除いた出勤日は20日です。会社独自の休業日がある場合は、それも除いて数えます。営業日の数え方は営業日の数え方で詳しく解説しています。

会社は有給消化を断れるか

会社には、事業の正常な運営を妨げる場合に、有給休暇を別の日に変えてもらう「時季変更権」があります。ただし退職日以降に振り替える日は存在しないため、退職前の有給消化に対しては事実上この権利を使えません。「辞める人には有給を使わせない」「有給を使うなら退職金を減らす」といった扱いも認められません(有給休暇の取得を理由にした不利益な取扱いの禁止)。

とはいえ、引き継ぎが終わらないまま有給消化に入るとトラブルになりやすいのも事実です。退職日を少し後ろにずらして引き継ぎの出社日を確保する、残日数の一部を買い取ってもらうなど、話し合いで調整するのが現実的です。

使いきれない有給の買取

有給休暇は休むための権利なので、あらかじめ買い取る約束をして休ませないことは違法です。一方で、次の場合に会社が任意で買い取ることは違法ではありません。

  • 退職によって使えずに消える分
  • 時効で消える分
  • 法律で決まった日数を超えて会社が独自に付与している分

いずれも会社に買い取る義務はなく、金額も会社が決めます。買取を受けた金額は、給与か退職金として課税されます。退職金として受け取る場合の税金は、退職所得控除が使えるため給与より少なくなることがあります。

買取の金額は、1日あたりの賃金 × 日数で決める会社が多いものの、決まった計算式はありません。有給を消化すれば退職日まで給料が支払われ、社会保険の加入期間も延びるので、買取より消化のほうが受け取る総額が多くなるのが普通です。買取を提案されたときは、消化した場合と比べて判断しましょう。

有給休暇中の給料の計算方法

有給休暇を取った日の賃金は、次の3つのうち就業規則などで決めた方法で支払われます(労働基準法39条9項)。

方法内容よく使われる場面
通常の賃金その日に所定労働時間働いた場合の賃金。月給制なら欠勤控除をしないだけ正社員の多く
平均賃金直前3か月の賃金総額 ÷ その期間の暦日数(最低保障あり)シフトで勤務時間が変わるパート
標準報酬日額健康保険の標準報酬月額 ÷ 30。労使協定が必要一部の会社

月給制の人が有給消化をする場合、ほとんどの会社では通常の賃金なので、出社していた月と同じ給料が支払われます。時給制のパートなら「時給 × その日の所定労働時間」が基本です。有給消化中の給料からも、通常どおり社会保険料や税金が差し引かれます。手取りの計算は手取りの計算方法、有給の付与日数の基本は有給休暇の付与日数といつから付くかを参考にしてください。

よくある質問

退職前に有給休暇を全部使うことはできますか?
できます。有給休暇を使う日は労働者が決められ、退職日以降に振り替える日がないため、会社は時季変更権を事実上使えません。引き継ぎの日程も考えて、最終出社日を早めに伝えておくとスムーズです。
有給消化中に次の会社で働き始めてもいいですか?
有給消化中も退職日までは元の会社に在籍しているので、就業規則で副業・兼業が禁止されていれば問題になることがあります。社会保険も二重加入になるため、転職先の入社日は退職日の翌日以降にするのが一般的です。
退職日の直前に付与日がある場合、新しい有給はもらえますか?
付与日に在籍していて、前の1年間の出勤率が8割以上なら付与されます。退職が決まっていることを理由に付与しないことはできません。退職日を付与日より後にするだけで休める日数が増えるので、日程を決める前に付与日を確認しましょう。
残った有給休暇は退職時に買い取ってもらえますか?
会社に買取の義務はありませんが、退職で消える分を任意で買い取ることは違法ではありません。就業規則に定めがあるか、人事に相談してみましょう。金額は会社によって異なります。

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